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アイリッシュウイスキーの礎:ジェムソンから学ぶ

 スタンダードで飲みやすく癖がないハイボールを飲み始める方にはおすすめのお酒。食事にも邪魔しないので食べ物と合して飲むこともできるのも特徴の一つです。

 アイリッシュウイスキーの世界に足を踏み入れると、まず最初に出会うのがジェムソンという名前かもしれません。

 ジェムソンは、アイルランドのウイスキーの代表的なブランドであり、その豊かな歴史と独特の味わいで多くの人々を魅了してきました。この記事では、ジェムソンを通してアイリッシュウイスキーの基礎知識を学び、その魅力に迫ってみましょう。

またその前に5大ウイスキーについての情報を少し入れてお入れもいいと思うので先に以下のリンクから目に通してすこし頭に入れておくのもいいと思います。


ジェムソンの歴史

ジェムソンロゴ

 ジェムソンは、ジョン・ジェームスがスコットランド出身でありながら、アイルランドで創業しました。彼の妻はマーガレット・ヘイグで、彼女は蒸留所を所有していました。

 1810年にジェムソン&サンが設立され、ジェムソンのウイスキーづくりが始まりました。アイルランドには当時2000を超える蒸溜所がありましたが、ジェムソンはその中でも有名でした。

アイルランドの歴史的な出来事

 ジェムソンを語る前に軽くアイルランドで起きた歴史について学ぶ必要があります。

 1845年から1849年にかけてのジャガイモ飢饉は、主要食物のジャガイモが疫病により枯死が発生しアイルランド史上最も悲惨な事件の一つであり、数百万人が餓死しました。
 その後、アイルランドは独立し、第二次世界大戦では中立を守りましたが、農業や経済に影響を与えました。

ジェムソンの統合と成長

 1970年代には、アイルランドのウイスキー産業は衰退していました。そのため、残存していた蒸留所が統合され、コーク・ディスティラーズ社とジョン・パワーズ社と合併し、アイリッシュ・ディスティラーズ・グループを形成しました。この統合により、ジェムソンは新たな発展を遂げました。

新ミドルトン蒸留所の観光地化

 新ミドルトン蒸留所は、その観光施設としても有名で、年間12万人以上の観光客が訪れます。蒸留所内には、かつて使用されていた巨大な蒸留器や歴史的な展示物があり、ウイスキーの製造工程を学ぶことができます。

ジェムソンの現状

現在、ジェムソンは世界中で高い評価を受けており、特に日本市場での人気が高まっています。グレーンウィスキーを含む原料の品質管理や生産技術の向上により、ジェムソンは常に進化し続けています。

定番のジェムソン
JAMESON (ジェムソン) スタンダード

【No.1アイリッシュウイスキー】 JAMESON (ジェムソン) スタンダード
  • ジェームソンの特徴: ジェームソンは「スタンダード」と呼ばれ、"トリプルディスティルド"と表記されています。これは、アイリッシュウイスキーの伝統的な特徴であり、通常はスコッチウイスキーが2回蒸留されるのに対し、アイリッシュウイスキーは3回蒸留されます。3回目の蒸留でウイスキーはより滑らかで洗練された味わいになり、その後にノンピート製法が行われます。

  • 香りと味わい: ジェームソンはフルーティーな香りが特徴で、花やバニラのニュアンスが感じられます。口当たりはフルーティーさが最初に現れ、次に穀物の素朴な風味やベリー感が感じられます。シェリー樽原酒の影響もあり、バランスの取れた味わいが楽しめます。アルコール感は角の取れた感じであり、飲みやすいウイスキーとして評価されています。

  • ピートの使用: ジェームソンはノンピート製法で作られており、煙たい味わいではなく、クセのないタイプのブレンデッドウイスキーです。最近では、ピートを使用したものも登場していますが、ジェームソンはそのままの風味を楽しめる選択肢として人気があります。


ジェムソン ブラック・バレル

【甘くスパイシーな香り】ジェムソン ブラック・バレル[アイリッシュウイスキー アイルランド 700ml]
  • ブラックバレル: ブラックバレルは2016年に発売されたジェムソンの特別エディションで、ウイスキーの熟成過程で「チャーリング」と呼ばれる焦がし加工を2回行ったバーボン樽とシェリー樽原酒が使用されています。そのため、通常のジェムソンよりも濃厚でウッディな味わいが特徴です。

  • 香りと味わい: ブラックバレルはフルーティーな香りがあり、青りんごや柑橘のライムのようなシトラスのニュアンスが感じられます。バニラの香りもありますが、フルーティーさが強いため奥に隠れています。口当たりは濃厚でフルーティーなリンゴの味わいがあり、徐々にバニラの味わいが強くなり、最後にはウッディな木の感じが口全体に広がります。

  • ブラックバレルの香りと味わい: ブラックバレルは冷やすと青りんごのような香りが前面に出てきますが、個人的には甘い蜂蜜のようなニュアンスも感じられます。フルーティーさと蜂蜜感が組み合わさっており、特に好みです。しかし、冷やすと余韻に木の渋みのようなものが少し現れるため、それが苦手な人もいるかもしれません。この木の渋みは、バーボンの中でも冷やすとより顕著に感じられる特徴です。

バーボン好きですこしアイリッシュ感が欲しい方には最高の一品。値上がりの情勢の私たちにはお手頃な価格のものが多いので少しお酒に幅を持たせたいと思っている方にはお勧めです。

ジェムソンの品質や風味、そしてアイリッシュウイスキーの伝統に触れながら、この記事が皆さんにとってアイリッシュウイスキーの魅力をより深く理解する手助けとなったことを願います。ジェムソンから学んだ知識を活かし、ウイスキーの素晴らしい世界をもっと楽しんでください。

次はおすすめアイリッシュウイスキーとその味わいについての記事を上げようと思っているので気になる方はフォローをスキボタンをよろしくお願いします。


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