郷に入っては郷に従わなければならないのか
もちろん、従わなければならないことはある。
法律とか、憲法とか、条例とか。
これは、その三つの違いがよくわからん人物が執筆した壮大なストーリーである。
Where is the GO?
ここでは日本について書こうと思う。
日本のわちゃわちゃ細かい暗黙のルールに従わせるのは、日本のわちゃわちゃ細かい暗黙のルールに従わなくていい国(以下、外国)から来た人たちにとって、少々難易度が高い。
無理もない。わしらですら従いたくない。
かといって、日本人が「日本のこういうとこ良くないヨ」とでも言おうものなら「海外かぶれ」という皮膚疾患のような扱いを受け、インキンタムシと間違われやすいのが現状だ。
外国人がよく言われる日本語トップ3
を、勝手に予想した結果は次の通り。
1位: ハロー!
2位: お箸上手!
3位: ここは日本です。
3位にいきなりシビアなひとことがランクインしている。
「ここは日本です。」
言われた側の65%はここが日本であることを認知しているし、残りの35%は地獄だと思い始めている、というデータはないけどそんな気がする。
これは、わちゃわちゃしたやつに理解を示さなければ真顔で告げられるひとことで、これすら暗黙の了解味を帯びているためわかりやすく言い換えるなら「貴様に選択権は無い」とするのが妥当であろう。
郷に入ったのに郷に従わない人たちへの同調圧力だ。
アンケート「外国人1人に聞いてみた」
ちょうどうちに外国人が1人いたので、この記事を執筆中ということは伏せて「日本」で連想する言葉を一つ答えてもらったところ、驚きの回答を得ることができた。次の円グラフをご覧頂きたい。
The Japanese way.(ここは日本です。)
日本のイメージはもはや寿司でも桜でも富士山でもTOKYO2020でもなく「ここは日本です。」という同調圧力が勝ってしまっているのだ。
郷に入ったものの郷に従う気のない人は、日常的に職場等でこのひとことを浴びせられているのだろう。
ここで一度、原点に戻ろう
このような書き方をすれば誤解を生みそうなので補足を入れておくと、郷に入っては郷に従えということわざは同調圧力を助長することわざではない。
郷(ごう)に入(い)っては郷に従え
その土地に住むにはそこの風俗・習慣に従うのが処世の術である。
出典:Weblio 辞書
処世の術。世渡り上手になりたければ従うといいよってこと。
つまり、従う従わないは自由なのだ。
郷に入っては郷に従ってもいいし従わなくてもいい
オリンピックを目前に控えた2021。
これから続々と海外の選手がこの郷にやって来る。
異文化との遭遇は、この郷に新しい風を吹き込んでくれるのだろうか?
そんな事をぼんやりと考えながら、今日も私はうちの外国人を怒鳴りつける。
「自国と比べてブーブー言うなや。ここは日本やぞ。」と。