#32 山形県について
今回の問題
生産地・山形県について述べよ。
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200字回答
山形県は吟醸酒の生産比率が高く、「吟醸王国山形」と呼ばれる。酒質の評価も高く、2022年の全国新酒鑑評会での金賞受賞数が1位となった。古くから酒米の研究が盛んで、米の三大品種の一つと呼ばれる亀の尾は県内の篤農家が生み出した。その他にも、出羽燦々、雪女神などの酒米がある。2016年には「GI山形」が指定された。酒米は概ね自県産で酒造りを担う自給自足タイプ。(178字)
回答の要素
概要
酒造生産量における吟醸酒の比率が高く、「吟醸王国山形」と呼ばれる。
酒質の評価も高く、2022年の全国新酒鑑評会での金賞受賞数が1位。
2016年には「GI山形」が都道府県単位で初めて指定された。
酒米について
古くから酒米の研究が盛ん。
明治中期には、県内の篤農家 阿部亀治が、後に米の三大品種の一つと呼ばれる「亀の尾」を生み出した。
その他にも「出羽燦々」「雪女神」などを開発している。
酒米は自給自足タイプ。
回答の構成
・「吟醸王国山形」
・酒質評価、全国新酒鑑評会(2022年)
・古くから酒米の研究、亀の尾、篤農家
・出羽燦々、雪女神
・2016年「GI山形」
・自給自足タイプ
回答の補足
2023年5月(2022BY) に行われた全国新酒鑑評会の結果、山形県が金賞受賞数日本一となった。2012BYから2021BYまで9回連続日本一を誇っていた福島県を抜き、9年ぶりの1位である。前回山形県が1位だった2013BYは、福島県と同数での1位であった。
2022BYで金賞受賞した山形県の20場のうち、約半数が酒米「雪女神」で仕込まれた酒だった。酒米や酵母の開発によって酒質が大きく変わることを改めて認識した。
米の三大品種は、愛国(あいこく)、神力(しんりき)、亀ノ尾。明治期より三大品種に数えられるほど人気だった亀ノ尾だが、改良の進んだ新品種が登場するにつれて影が薄くなり、1970年代には栽培が途絶えてしまった。その復活物語をモデルにしたのが『夏子の酒』である。
また、「十四代」の高木酒造は「酒未来」「龍の落とし子」「羽州誉」("酒米三部作")を独自に開発している。
関連
#21 福島県について
#50 酒造好適米の今後の展望について
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先人たちの回答
参考文献
J.S.A SAKE DIPLOMA 教本(Third Edition)p. 116,117
食品新聞, "全国新酒鑑評会 山形9年ぶり金賞1位 約半数が県の酒米「雪女神」で 福島10連覇ならず5位", 2023年5月27日, 参照2023年5月30日
美味しい日本酒, 日本酒「十四代(じゅうよんだい)」とは?味わいや評価、おすすめ銘柄を紹介, 2023年5月10日, 閲覧2023年9月20日
亀の尾の里資料館(和合の里を創る会), 阿部亀治と亀ノ尾, 閲覧2023年10月4日
朝日新聞, 70年の時を超え「幻の米」が復活 新たな酒米をめざす「愛国3号」, 2022年10月14日, 閲覧2023年10月4日
SAKE Street, 日本酒の漫画『夏子の酒』にも登場した「亀の尾」とは?味わい、系譜、生産地などの概要を知る, 2022年9月27日, 閲覧2023年10月4日
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