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#05 奈良県について

今回の問題

生産地・奈良県について述べよ。(2020年)

自分の回答

200字回答

奈良県は清酒発祥の地とされている。日本最古の神社・大神神社は酒造りの神で、杉玉発祥の地でもある。奈良時代には造酒司が設けられ、酒造りの中心地となった。室町時代には現在の酒母の原型とされる菩提酛が菩提山正暦寺で生み出された。菩提酛はそやし水と呼ばれる乳酸酸性水を使用して酒母を作る製法で、近年奈良県内の蔵元が再現している。酒米は他県からの移入が多い。酒米・露葉風の生産量は日本一である。(192字)

回答の要素

歴史
清酒発祥の地とされる。
日本最古の神社・大神神社は酒造りの神であり、杉玉(酒林)の発祥の地。
奈良時代には宮中の造酒司が設けられ、酒造りの中心地だった。

菩提酛について
室町時代、現在の酒母の原型とされる菩提酛が菩提山正暦寺で生み出される。
「そやし水」と呼ばれる乳酸酸性水を使用し、酒母を作る製法。近年、県内の蔵元が再現している。
麹米に玄米を用いる片白造りが一般的だったが、菩提酛は麹米・掛米の両方を精米する諸白造り。

酒米について
他県からの移入タイプ。
愛知県で育種された露葉風の生産量が日本一。

回答の構成

・清酒発祥
・大神神社、杉玉
・奈良時代:造酒司
・室町時代:酒母の原型、菩提酛
・菩提酛:そやし水、近年の再現
・他県からの移入タイプ
・露葉風

回答の補足

関連
#18 菩提酛について

他の回答

先人たちの回答

奈良県は「清酒発祥の地」とされ、日本最古の神社・大神神社は酒造りの神である。杉玉は大神神社が発祥。古墳〜奈良時代には宮中の造酒司が設けられた。室町時代には最古の酒母である「菩提酛」が菩提山正暦寺で生み出された。「菩提酛」は麹と掛米の両方に白米を用いる「諸白造り」が特徴。近年、奈良県の蔵元10軒が復元し脚光を浴びている。酒米は他県からの移入タイプだが、愛知発祥の「露葉風」が唯一生産される県だ。

すしログさん
https://sushi-blog.com/sakelog/sake-diploma-essay/

奈良県は日本酒発祥の地であり、日本酒にまつわる古跡が数多く残っている。奈良時代には造酒司があり、当時の酒造りの中心であった。室町時代には菩提山正暦寺にて酒造りの研究が行われ、菩提酛が開発された。菩提酛とはそやし水と呼ばれる乳酸酸性水を使用し、酒母を作る製法である。明治になって速醸酛に取って代わられてしまったが、現代になり菩提酛が再現された。酒造好適米の中では「露葉風」の生産量が多い。

えすにっくさん
https://ethnicsake.blog.fc2.com/blog-entry-165.html

参考文献

J.S.A SAKE DIPLOMA 教本(Third Edition)p. 138
住原 則也, 清酒のルーツ,菩提酛(ぼだいもと)の復元 : 奈良の「産」「官」「宗」連携プロジェクトの記録, アゴラ : 天理大学地域文化研究センター紀要, 2006, 4 巻, p. 1-27

※ 引用時に出典URLを明記したものは省きました。
※ 内容に間違いがある場合があります。ご指摘いただけると幸いです。

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