企業が研修コンテンツを公開する意義について、今の私の考えをまとめてみる
こんにちは。@sakay_yです。
私が勤めるサイボウズの開発・運用本部では、2018年からエンジニア研修の資料を公開してきました。何のためにやってきたのか、あらためて言語化したいと思います。
ちなみに、これらはもちろん自分一人でやったことではないですし、色んな人の影響を受けて今の考えになってます。きっと今後もインプットを得て、私の考えはアップデートされていくでしょう。
結論
技術ブランディングの向上のため
(社内・社外)エンジニアの成長に貢献するため
現時点では、この2つが主な意義だと考えています。
これだけ見ると当たり前のことかと思いますので、ちょっと詳しく話します。
技術ブランディングの向上のため
サイボウズで研修資料の公開を始めたきっかけは、やはり技術ブランディングの向上を目指し、採用にプラスの効果を狙ったことです。当時の上長である@y_okadyさんが言い出しっぺとなり、関係各所をまとめてこの企画を進めていました。
エンジニアの研修資料公開といえば、当時から研修資料まとめ.mdというものが公開されていました。その中でも私の印象に残っているのは、リクルートテクノロジーズ様の記事でした。こんな記事を公開したい、そして、研修資料まとめ.mdに掲載して欲しい、と目標にしたのを覚えています。
社内のエンジニアを露出させたいという個人的な想い
ちなみに、私達の研修でこのような講義をするようになったのは2016年からです。最初から公開するつもりで講義をやっていたわけではありませんでした。
中の人である私が言うのも微妙かもしれませんが、社内にはすごいエンジニアがたくさん居ると、常々そう思っていました。でも社外で認知されているようなエンジニアはほんの一握りでした。「サイボウズにはすごいエンジニアがいっぱいいるんだよ!」と言うことを知ってもらえれば、それがサイボウズの技術ブランディングにつながると信じていました(今でもそうです)。
講師のメンバーは、普段から社外に登壇するような人だけではありません。研修資料の公開は、そんな講師のメンバーを知ってもらえる、とても良い機会だと考えています。
(社内・社外)エンジニアの成長に貢献するため
研修講義そのものの目的は、もちろん社内のエンジニアの成長のためにやっています。では、公開すると誰のどういう成長に繋がるでしょうか?
公開と社内エンジニアの成長について
前述したことに関係していますが、公開するつもりで講義資料を作成するということは、何かしらの外部イベントに登壇するための準備と、何ら変わりがないということです。つまり、講師側にも成長のメリットが存在するのではないでしょうか。
講師は入れ替わりでやっている講義もありますので、講師を担当する機会が、エンジニアの成長に寄与すると良いなぁとか考えてます。
公開と社外エンジニアの成長について
社外エンジニアの成長については、当初からもちろん想定していました。
ですが、本当の意味で実感できたのは、@tomio2480さんからお話を聞いてからです。彼は地方のITコミュニティに詳しく、元教員という経歴をお持ちです。
地方では、エンジニアを志す学生のまわりに同じ熱量の仲間がいなかったりします。他の教科を抱える先生が悩みながらプログラミングの授業を考える必要があったりします。そういった方々にとっては、IT業界の第一線で働くエンジニアの作り出した研修コンテンツは、とても有意義なものになるということを聞きました。
私達が公開した研修コンテンツが、将来のエンジニアの成長に繋がるのなら、こんなに嬉しいことはないなぁと思うわけです。
(少しくらいは、その中からサイボウズを就職先に選ぶ子がいたら嬉しいな、とは思いますが…)
まとめ
というわけで、研修コンテンツの公開は技術ブランディングの一環ではじめました。しかし、その施策が本当にITエンジニアを目指す人達のために繋がるんだと実感できました。それからは、社会的にも意義のあることだなと思って、さらにモチベーション高く取り組んでいます。
私自身が有意義な情報を発信できるかどうかは微妙なところですが、社内のすごいエンジニアの背中を後押しし、会社的にも社会的にも意義ある情報発信が増えることを目指していきたいです。