見出し画像

事業責任者になった”5年前の自分”に伝えたい、『事業を成長させる5つのアドバイス』

株式会社HaulでCOO/事業責任者をしている坂藤です。

前職を含めて、今月でスタートアップ/ベンチャーで”事業責任者”を始めてちょうど5年が経ちました。今回は自分の振り返りも兼ねて、これまでBtoBスタートアップ/ベンチャーで事業責任者を経験して学んだ『当時に戻れるなら絶対に知っておきたかった、事業責任者として活躍するための5つのポイント』を、”事業責任者になりたての自分”へのアドバイスだと思って書いてみました。

この5年間で、尊敬できる先輩たちや大量の書籍/記事から必死に学び、痛い目にも遭いながら試行錯誤してきた結果のまとめですので、以下のような立場や境遇の方々にとって、日々の仕事やキャリアを考える上で少しでも参考になれば嬉しいです!

・スタートアップ/ベンチャーでこれから”事業責任者”にチャレンジされる方、”事業責任者”になったばかりで日々奮闘している方
・スタートアップ/ベンチャーで営業やCSのマネジメント/リーダーをしているが、もっと事業全体に横断的に携わっていきたいと考えている方
・コンサルタントとしてクライアント支援で成果を出せているが、次のキャリアとして、スタートアップ/ベンチャーで自社の事業/プロダクトづくりを牽引していきたいと考えている方
・自分の経験/スキル・提供価値の幅を広げて、会社の看板に頼らずどこでも活躍できる人材になりたい方


サマリー

今回も想いが溢れすぎて長くなってしまったので、お忙しい方々のためにサマリーを書きました。

詳細に『事業責任者としての活躍』について言語化してみたので、サマリーを読んで興味を持った方はぜひ最後までお読みいただけたらとても嬉しいです!

・スタートアップ/ベンチャーの『事業責任者』は最高の”やりがい”とヒリヒリした”緊張感”を味わえる、猛烈に大変だけどエキサイティングな役割
事業責任者が持つ『3つの責任/権限』と、活躍を阻む『3つの壁』を紹介しています。これを知らずして事業責任者に臨むのは無謀すぎるので、”壁の正体”を正確に知るのが活躍の第一歩
事業責任者として活躍する『5つのポイント』を詳細に解説しました。5年前の自分に絶対に伝えたい、"これだけは知っておくべき"5つを厳選しているので、ぜひご覧ください!
・最後に”事業責任者を目指している方々”に『今から始められること』を記載させていただきました。ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです!

自己紹介

まずはじめに簡単に自己紹介をさせてください。

新卒で総合商社に入り、海外投資案件の事業開発/ファイナンスに携わり、その後に経営共創基盤(IGPI)でテクノロジー領域の新規事業開発やM&Aの伴走支援を経験した上で、上場前のKaizen Platformに参画し、事業責任者や事業/経営企画の管掌役員を経験させていただきました。

Haulには昨年参画し、事業/プロダクト責任者として事業成長に向けたあらゆることにCEOと取り組んでいます。また現在はPMFを実現できた1stプロダクト『RekMA』の次の柱となる新規事業にもフォーカスしています。

Haulへのジョインを決めた経緯はこちらをご覧ください。

それでは早速、本題に入っていきましょう。まず前提情報として『事業責任者とはどんな役割で、何が難しさなのか』から紹介していきます。

事業責任者とはどんな”役割”で、何が”難しい”のか?

・事業責任者は、事業のトップとして①”PL責任”を背負い、②事業内の”商品/組織”に最終権限を持ち、③”経営への説明責任”を担う、『3つの責任/権限』を持つ役割
・事業責任者として活躍するためには”立ち上がりの成功を阻む『3つの壁』”を理解するのが重要

事業責任者は事業の”トップ”として、①”PL”という単体事業の最終結果に責任を持ち、売上/コスト/利益の全ての要素をコントロールして事業を成功に導く役割です。また、②事業内の”商品”そのものの戦略や、そのためのリソース調達と配置といった”組織”の最終決定権を有し、③経営陣への”説明責任”を担い、全社と自事業をアラインさせることが求められます。

これら『3つの責任/権限』を持ち、事業の先頭に立って組織運営をしていくことは、営業/マーケといった”機能組織”の責任者として事業内の一部KPIを追うこととは”求められる役割/背負うべきプレッシャー”が大きく異なります。

そしてこの3つの責任/権限を持つことが、事業責任者としての活躍を阻む『3つの壁』を生む要因にもなっています。多くの方はこの『3つの壁』に事業責任者になって”初めて”直面することから、立ち上がり期の”大きなリスク”になっているため、まずは『壁の正体』を正しく理解するのが重要です。

壁① ”PL責任”から生まれる、広すぎる『カバー範囲』

事業責任者としての1つ目の壁は『圧倒的なカバー範囲の広さ』です。

事業責任者になると、売上づくりからサービスの安定運営、コスト管理や組織マネジメントまで、PLを伸ばすためのあらゆることを”自らの責任”で決めてく必要があります。例え自分が未経験/解像度が低い領域であっても、責任者として「経験がない/知らない」では済まされなくなるのです。

そのため、事業成長に必要とされる以下のような領域は全て『必修科目』であり、各領域の専門家にはなれないまでも、専門性を持つメンバーと詳細な議論ができて、重要な意思決定について”自ら判断ができるレベル”にはならないと事業責任者は務まりません。

事業責任者に抜擢されるような優秀な人材も、それまでは事業内の切り出された一部の領域(例: 営業)を担当し、成果を出してきた方がほとんどだと思います。それが事業責任者になった途端に、未経験の領域(例: 組織)を含めた広範囲を”責任者”としてカバーしなければいけなくなり、このことが多くの事業責任者にとって活躍を阻む”最初の大きな壁”になってきます。

壁② 事前に経験を積みにくい『商品/組織』という中長期テーマ

事業責任者がカバーする範囲に”短期では答えの出ない中長期テーマ”が含まれることも、活躍をより一層難しくしています。

事業責任者の成果は『事業』そのものが伸びたかという”中長期の結果”でしか測ることができません。そんな暗中模索の中で、足元の事業成長を作るための”短期テーマ(販売/運営)”と、事業そのものを強くするための”中長期テーマ(商品/組織)”の両方を扱い、日々の最終判断を下していかなければいけません。

特に”商品/組織”は成果が出るまでの時間軸が長いため、"巻き戻しが効きにくく、一度の意思決定が中長期にわたり事業に影響する"難しいテーマです。それにも関わらず、事業責任者になる前に”商品/組織”に関する意思決定経験を積むのは難しいため、多くの事業責任者がある意味”初心者”の状態でこのテーマに向き合わないといけません。

その結果、”商品”や”組織”に関する判断を間違え、不可逆性が高いが故に中長期で事業にマイナスインパクトを与えてしまうケースがよくあります。

・事業のプライシングがズレたまま拡販してしまい利益率が低く固定されてしまったり…
・採用の順番を間違えて人数が増えても思うように事業が加速しなかったり…等々

”KPIを追いかける”という短期でPDCAを回すことのできる環境から、中長期でしか答えが出ない目標に向かって日々判断していかないといけない状況に変わることが、事業責任者としての活躍のハードルになってきます。

壁③ ”説明責任”の中で生じる経営レイヤーとの『すり合わせ』

経営レイヤーとの”すり合わせ”の難しさも、活躍の壁の一つです。

全社視点で投資配分を考える経営レイヤーに対して、事業責任者は自事業の現在/未来について必要な説明をして、投資を引っ張ってくる必要があります。当たり前に聞こえるかもしれないですが、「許可より謝罪」という言葉ができるぐらい、意外と経営レイヤーとの目線合わせ/合意形成は大変な役割です(そして超大切です)。

経営レイヤーは事業責任者から見えない情報に日々触れており、違う観点から意思決定することも多いため、(事業責任者からすると)せっかく説明したのに納得いかない結論になることも多々あります。それを繰り返すうちに、事業責任者側が「経営は事業のことを全然分かっていない/説明しても無駄」と決めつけて、”自分の権限の中で自由に進められるもの”にフォーカスしてしまうケースが結構多かったりします。

これ、短期的には事業スピードも上がって錯覚することもありますが、中長期的には絶対にネガティブな影響が大きいです。全社戦略とアラインが取れていないため、事業が順調でも大きな投資をしてもらいづらくなりますし、苦しい局面では経営陣/他部署メンバーの力を借りづらくなるため、結局事業の伸びの鈍化や事業失敗の要因になってしまいます。事業の中身が良くても、事業責任者の”全社巻き込み力”の弱さで失速する事業は実は非常に多いです。

かくいう私も恥ずかしながらまさにこれで、事業責任者になったばかりの頃は”説明コストを悪”ぐらいに思い込んで、上手く経営レイヤーとのアラインを取らずに手痛い失敗を沢山しました。裁量を持って事業をぶん回せると期待して事業責任者になった方ほど、この”説明責任”を上手く乗りこなせずにアンチパターンにハマるケースは多いと思います。

5年前の自分へのアドバイス 〜『活躍する事業責任者』を目指して〜

事業責任者としての『3つの壁』を理解したところで、ここからが本題です。

5年間事業責任者に向き合う中で見えてきた、壁を超えて『事業責任者として活躍するための5つのポイント』を整理しました。5年前の自分が本気で知りたかった内容にしているので、長いですがぜひ読んでみてほしいです!

①『セオリー』と『トレンド』を超速でインプットし切ろう

事業責任者の壁である”広すぎるカバー範囲”を乗り越えるために、最も確実で今すぐできる打ち手は『セオリー』を最初にインプットし切ることです。

事業責任者になると、自身の意思決定の”精度”が事業の”成長確度”にダイレクトに影響します。だからこそ、1秒でも早く”必修科目”の『セオリー』を徹底的に学び切ることは事業責任者の重要な責務です。

忙しい事業責任者にとって”インプット”の時間の確保が難しいのは理解しますが、実は”学べば書いてあること”なのに、それを知らずに行き詰まってしまうケースが本当に多いので、『絶対に最初にやり切るべき』です。

学び方はとても簡単で、各領域について①教科書的な名著、②最新の書籍で評判の良い書籍、③noteでテーマを検索して”定番”に出てくる記事3-4本を、まとめてインプットする。これを丁寧にやるだけで、圧倒的に速く各領域の解像度を高められます。

そしてセオリーを知ることは意思決定の”スピード”にも大きく影響します。広すぎるカバー範囲での”最終判断”を日々求められるからこそ、都度ゼロから自己流で考えたり/調べて解像度を上げてから意思決定していたら、絶対に”スピード”が足りません。事前にセオリーを学び、”思考しなくても判断できる領域”を増やしておくことは、同時並行で重要イシューを推進しなければいけない事業責任者にとって必須の取り組みです。

セオリーを学ぶために具体的にどんな領域に分けて、どんな書籍/記事でインプットしたら良いか悩む方も多いかと思いますので、Haulでは社内用に”必読の書リスト”を整理しています。

ご興味ある方にはお送りしますので、FacebookXでご連絡ください。

加えて、最新の『トレンド』をインプットし続ける覚悟も必要です。変化が激しい時代に事業責任者をやるのであれば、業界や競合、技術について常にキャッチアップし続けるのは必須になります。

日々高速でセオリーが塗り替えられていく中で、最新のトレンドを知らないと、陳腐化されたやり方に拘泥して事業成果を遅らせてしまったり、最新の技術を知らないために価値あるソリューションを開発できなかったりと、意思決定の”精度”も”スピード”も著しく下がるリスクがあります。

最新のトレンドは書籍が出てくるタイミングで学ぶのでは遅すぎるので、SNSでの情報収集が必須です。最新のフロー情報はX(旧Twitter)でキャッチし、毎日noteの最新に出てくる記事をインプットして、興味があるテーマはLLMでリサーチする。これを継続するだけで、最新情報へのキャッチアップ力は劇的に上がります。

事業成長は自分の最終判断の”精度 x スピード”で決まるからこそ、『セオリー』と『トレンド』を超速でインプットし続けるには事業責任者の基本の「き」です。

② 1つでも多く『知っている→やったことがある→上手くできる』を増やそう

超速でインプットして『知っている』領域を増やすのは事業責任者の責務ですが、更に重要なのは『やったことがある/上手くできる』領域を1つでも増やすことです。

どんなに頭で分かっていても、実際に時間もお金も投下して”実体験”していなければ、その知識を”事業の成功を左右する重要な意思決定”に活用することは中々できません。”知っている < やったことがある < 上手くできる”には大きな隔たりがあり、だからこそ知識を『やったことがある/上手くできる』に引き上げていくのはとても重要です。

事業責任者になったら、未経験領域や解像度が低い領域ほどとにかく恥を恐れず首をツッコみまくって、1つでも多くの”実践知”を積み上げるべきです。重要なのは”設計→実行→振り返り→改善”のプロセスを経験することです。専門性のあるメンバーと一緒に進めてもいいですが、この一連を実体験することが『上手くできる』に辿り着く最短の道です(以下は参考の一例)。

【営業】受注率の目標を決めて、”ターゲット/初回商談の資料&トーク/具体提案の内容/クロージング方法”を一連で見直して、どこまで改善できたかを検証する
【マーケティング】予算配分(広告/ウェビナー/メルマガ/等々)を設計して、施策の中身を決めて実行してみて、獲得コストを見ながら改善をする
【採用】人材要件を定義し、求人票/スカウト文を作成し、候補者をリストアップして、実際にスカウトを送ってみて、返信率を見ながら改善する

事業の成功を左右する意思決定を求められる立場だからこそ、早期に各領域の解像度を”上手くできる”まで引き上げていくことは、事業責任者としての”初速”を高めていくために重要です。

③『意思決定』の打席から逃げず『矢面』に立ち続けよう

スタートアップ/ベンチャーの事業において最も稀少な資源は『時間』で、事業責任者は何を差し置いても事業スピードを高める必要があります。そしてそのための最良の打ち手は”早く意思決定すること”です。

スタートアップ/ベンチャーでの事業運営は不確定要素のオンパレードなので、どれだけ知識をつけて/どれだけ実践知を積み上げて/都度調べたり考えてみても、結局は「やってみないと分からない」ことも多く、ウンウン悩んでも意味がないケースが多いです。こういった正解のない問いにぶち当たったときに最短最速で”意思決定”して事業を”前に進める”ことができるかは、事業責任者としての活躍の分かれ道になります。

そしてこの”意思決定力”は知識/スキルがあれば高まるものでは全くなく、事業を自分ごと化して”覚悟”を持てるか/正解のない難しい意思決定の打席にどれだけ立ってきたかで決まります。常に100点の答えはないからこそ、「自分が決めないと何も進まない」と腹を括って矢面に立てる事業責任者がいるかで、事業のスピードには圧倒的な差が生まれます。

自分で決めて矢面に立つ人しか得られない圧倒的な気づき/学びは確実にあるので、事業責任者として活躍を目指すのであれば、意思決定を先延ばしすることなく、最短最速で意思決定ができる力を身につけるべきです。

”意思決定力”を高めるために個人的に実践しているおすすめの方法が、迷ったら「ランウェイがあと3ヶ月でも意思決定しないのか?」を自分に問いかけること。自ずと”矢面に経って自分で意思決定する機会”は増え、必然的に『意思決定力』も高まっていきます。

④ 経営レイヤーと『同じ景色』を見にいこう

事業責任者は、”全社の力”を結集して自事業の成長を最大化させるために、経営レイヤーへの”説明責任”を果たし、経営戦略と事業戦略を”アライン”させていくことが求められます。

そのためには、とにかく経営陣と”対話”の時間を取り、『見ている景色』をすり合わせていくしかありません。具体的には以下の3つについて、何度も議論を繰り返してお互いに”共通認識”を作っていく必要があります。

ポイントは複数人のMTGではなく、”1on1”でじっくり対話をすることです。発言の背景や思考の癖、興味/関心といった深い部分を含めて共有し合うことが大事なため、必ず1対1ですり合わせをしていく必要があります。

【これまでの文脈】
・全社/事業の現在に至るまでの”経緯”を把握する。創業の想いから、プロダクトの変遷、組織の成り立ちやといった”現事業を形作る文脈”を理解して、『同じ現在地に立つ』のが重要
・過去の積み重ね/現在のチームへのリスペクトを持ち、絶対に”負債扱い”をしない
【経営が今見ているもの】
・自事業の未来を考えるためにも、経営の”景色”を理解する。今感じている課題や、1年スパンでの足元のフォーカス、将来(3-5年)見えている世界観など、経営陣の”頭の中”を覗き込む
・事業責任者に対して経営陣が「同じ景色を見てくれている」と安心してもらえるまで話すべき
【自事業の戦略】
・上記2点をしっかりとインストールした上で、自事業の戦略を考え、目指す未来(3-5年)とそこに至るまでの大方針(ロードマップ)を創り、経営陣に当てながらすり合わせる
・詳細な戦略/戦術は必要ではなく、短期/中期/長期でのフォーカスをシンプルに描き、経営と事業で方針がズレないことをピン留めするのが重要

せっかく事業責任者になったからには”裁量を持って自分で進めたい”という想いが強い方も多いと思いますが、時間がかかっても必ず最初に”経営レイヤーとの対話”のプロセスをやり抜くことが大切です。この目線がすり合えば、以降の事業責任者としての動きやすさが劇的に変わってきます。

対話の中で経営陣の”視点/視野/視座”を体感できることは、自身の成長にも絶対に繋がるはずです。

⑤『組織』という”非連続を創れる成長レバー”から逃げない

最後のポイントは『組織』についてです。事業責任者にとって最も難しく、そして”非連続な成長”を創りうるのが組織に対する取り組みです。自分自身も悩みながら今も試行錯誤していますが、事業責任者として取り組んで良かったものを2つシェアします。

■ 事業の未来を”自分ごと化”してもらう

事業責任者は事業CEOとして、自ら未来に旗を立て、メンバーを巻き込んでいく必要があります。

そのために最も重要なのが『事業の未来とロードマップのたたき台を描き、チームを具体化のプロセスに巻き込み、全員が自分ごととして一緒に追いかけられる環境を創ること』です。組織マネジメントにはたくさんのノウハウがありますが、どんな施策もこの”環境”が整備されていないとほぼワークしません。

事業責任者が最初にやるべきことは『事業の未来(3年後)』を描いて共有することです。経営陣とすり合わせたものを土台にしつつ、”よりシンプルで伝わりやすいもの”に変換するのがポイントで、❶価値、❷事業、❸組織の3つをそれぞれ”スライド1枚”にまとめるのがおすすめです。

次にそれらを”チーム全員で具体化する時間”を持つことが大切です。”自分ごと”として追いかけてもらうために、責任者が決めて下ろすのではなく、メンバー全員が自分の頭で考えて、自分の言葉で語るプロセスを創るのは絶対に必要です。”3年後に実現したい❶価値、❷事業、❸組織”を皆で語る中で、目指したい未来がクリアになっていくはずです。

最後に、すり合わせた”未来”に向けてチームで「3年→1年→4半期スパンでのロードマップ」を決めていきます。どういった順序で/どうやって目標に到達していくかを落とし込んでいく中で、事業の未来への道筋が”自分ごと化”されていき、日々意識しながら追いかけられる環境が整備されていきます。

■ 未来の組織から逆算する

もう一つ事業責任者として重要なのが事業の未来から逆算して『組織』を考えていくことです。

”目指す事業”の実現に必要な『未来の組織図』を描き、どのポジションが埋められている/いないかを中長期目線で可視化した上で、”採用すべき人材”を明確にしていきます。

その上で今すぐ本気で”採用”にコミットすべきです。”1人採れたら事業ステージが変わる採用”に本気でこだわれば、1年で組織は驚くほど強くなり、事業の成長速度も劇的に変わります。それぐらい”採用”には非連続な成長を生み出すポテンシャルがあるのです。

一方で、自分自身もそうだったので完全に自戒ですが、頭では分かっていても売上獲得や案件の安定運営ほど”コミット”して採用をやれていない事業責任者は多いはずです。事業計画がある中で、短期&売上に効く施策を優先せざるを得えない気持ちはすごく分かりますが、だからこそ採用には”競合に先行できる可能性”が残されています。

“人事任せ”から脱却して本気で採用について学び、実践していけば確実に採用は強くできますし、組織は変えていけます。やり切れていない事業責任者が多いからこそ、今がチャンスです

前職で採用/組織に悩み、今度こそ乗り越えるために現職で”事業責任者と採用責任者を兼務”しているからこそ、事業責任者こそ絶対に”採用”にフォーカスすべきだと確信しています

事業責任者を”目指す”方々へ

ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。最後に事業責任者を志す方々に向けて、『今から始められる3つのアクション』をシェアしたいと思います。

事業責任者はプレッシャーも大きく、活躍する難易度も高いですが、その分”圧倒的な自己成長”や”一人では到達できない高い目標達成”を目指せる、本当にやり甲斐に溢れる役割だと日々実感しています。

個人的にビジネスサイドで高い成長意欲を持たれている方々が、もっと事業責任者にチャレンジしやすくなったら良いなと考えているので、少しでも参考になったら嬉しいです!

❶ 事業インパクトにこだわる  |  自チームが事業の一部KPIを担っている場合でも、そのKPIを上げることだけに拘泥せず、視座を上げて、”事業全体の成果”に好影響を与えるアクションに注力する。『この人なら事業を伸ばせそう』と組織から信頼される人が事業責任者を任される
例) 営業であれば受注だけでなく、『アウトカムが出やすい顧客/アップ&クロスセルを狙いやすい顧客からの受注』を狙うなど、他組織にまで好影響が波及する成果にこだわる

❷ 勝手に染み出す  |   現チームで求められていなくても、事業を伸ばすためにそこが”センターピン”だと感じたら、自ら手を上げて”勝手に染み出して”、取り組みを始めること。結局、”事業”を自分ごと化して、重要なロールを勝手にカバーし続けた人が事業責任者に『結果的になる』

❸ 持ち場で圧倒的な成果を出す  |  上記❶❷を大事にしながらも、任された持ち場では”絶対に期待以上の成果を出す”のも大切。この信頼があって初めて次のチャンスが巡ってくる。先ばかりを見て今を大事にできない/踏ん張れない人材に、高いレベルが求められる”事業責任者”は回ってこない

最後に

Haulでは、コンパウンドスタートアップとして、成長を志す企業を支える『採用イネーブルメントソリューション』の連続立ち上げに、今まさにチャレンジしています。

コンパウンドスタートアップとして『連続的な事業立ち上げ』が至上命題だからこそ、一緒に事業づくりを牽引してくださる、熱い想いを持った創業期の事業責任者を探しています!

Hualの実現したい世界から逆算すると、今はまだ山の一合目にも達していません。でも、昨年後半から今年にかけて5億円の資金調達も完了し、これからまさにコンパウンドスタートアップとして非連続に事業を立ち上げていく、事業責任者がどんどん必要になる絶好のタイミングです。

少しでもこのチャレンジに興味を持ってくださった方は、採用サイトでも私のXからDMでも、何でも構いませんのでぜひご連絡いただきたいです!

世の中を変える事業/プロダクトを”自らが責任者になって”創っていきたいという熱い想いを持った方にお会いできるとすごく嬉しいです!お待ちしています!

■ 直近のリリースについて


いいなと思ったら応援しよう!