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事業をゼロイチで創る面白さ ー PMF前のアーリー期スタートアップBizDevの醍醐味

株式会社HaulでCOO/事業責任者としてBizDevを担当している坂藤(@sakato_yhtst)です。

昨年7月にシード期スタートアップのHaulに参画した後、「初期フェーズのスタートアップってどう?」「PMF前の会社でのBizDevって何してるの?」と知り合いから質問いただく機会も増えたので、スタートアップで”事業を創っていくこと”に興味を持つ事業開発/BizDevやコンサルタントの方向けに、”PMF前のアーリー期スタートアップBizDevの面白さ”を伝えたいと思い、このnoteを書きました。

私自身もレイターステージのベンチャーで事業責任者→役員を務めてIPOを経験した後、『一から世の中を変える事業/プロダクトを創りたい』という想いで、6人目の社員としてHaulに参画しました。そして参画から10ヶ月経って、事業/プロダクトの立ち上げに最前線で携わる中で、『事業開発/BizDev』としてこのキャリアを選択したことは間違っていなかったと確信しています。

世の中を変える事業づくりを牽引してみたい、もっと事業開発/BizDevとして実績/経験を積みたい、でもアーリー期スタートアップに飛び込むのは少し不安という以下のような方々にとって、日々の仕事やキャリアを考える上で少しでも参考になれば嬉しいです!

・スタートアップ/ベンチャーにミドル/レイターステージで参画して、執行役員や事業責任者として一定の成果を出せたが、今後はゼロから事業/プロダクトづくりをリードしてみたい
スタートアップ/ベンチャーで営業やCSのマネジメント/リーダーをしているが、もっと事業/プロダクト全体に横断的に携わりたい
コンサルタントとしてクライアント支援で成果を出せているが、自社の事業/プロダクトづくりを、自らハンドルを握って推進してみたい
・自分の経験/スキル・提供価値の幅を広げて、会社の看板に頼らずどこでも活躍できる人材になりたい


サマリー

想いが溢れすぎて長くなってしまったので、お忙しい方々のためにサマリーを書きました。詳細に『BizDevの醍醐味』を言語化してみたので、サマリーを読んで興味を持った方はぜひ最後までお読みいただけたらとても嬉しいです!

・アーリー期スタートアップの『事業開発/BizDev』は本当に大変だけど、圧倒的なやりがいと劇的な成長機会に溢れた、本気で”熱狂”して”没頭”できる稀少な役割。事業責任者としてBizDevに5年超どっぷり浸かる中で感じた『ビジネスサイドの人材なら絶対にチャレンジすべき理由』を詳細に紹介しています!
・事業開発/BizDevを担うことの『面白みやメリット』を解説しました。”圧倒的当事者”として”臨場感”を持って事業づくりに向き合う”事業開発/BizDev”が、なぜ爆速成長できるのか?経営人材になるための最短最速のルートなのか?をぜひ知ってほしいです!

自己紹介

まずはじめに簡単に自己紹介をさせてください。

新卒で総合商社に入り、年間300日ぐらい東南アジア諸国を転々としながら、海外事業投資の現地事業開発をリードする業務に携わりました。その後に経営共創基盤(IGPI)に転職し、デジタル/テクノロジー領域の新規事業開発やM&A、CVC投資の伴走支援をしていく中で、多くの尊敬するクライアントや先輩に囲まれ、自身でも経営に深く携わってみたいという思いが沸々と湧いてきて、上場前のKaizen Platformへの参画を決めました。

Kaizen Platformでは事業責任者や事業/経営企画の管掌役員として、5年間でIPOや自分が想像できていなかった多くの経験を積ませていただきました。充実した日々を送りながらも、同時に『ゼロから事業を立ち上げて、世の中を変える事業/プロダクトを創りたい』という想いも日々強くなっていく中で、昨年3月からHaulに関わり始め、7月に正式に参画することになりました。

Haulでは『事業開発/BizDev』として、事業成長に向けたあらゆることにCEOと二人三脚で取り組んでおり、今はPMFを実現できた1stプロダクト『RekMA』の次の柱となる新規事業開発にもフォーカスしています。
Haulへのジョインを決めた経緯はこちらをご覧ください。

それでは早速、日々感じている『PMF前のアーリー期スタートアップでBizDevを担う醍醐味』をご紹介していきます。

醍醐味① “事業を創る”をすべて『自分ごと化』でき、爆速で『実践知』を貯めまくれる

事業立ち上げの全プロセスを『自分ごと化』して、”事業のセンターピン”に向き合い続けられる
自分の成長が事業/組織の加速にダイレクトに繋がるからこそ、”臨場感”を持って事業の立ち上げをリードし、『”できないことをできる”にしていく力』を身につけられる
・自ら手を動かし、時間もお金も投下したからこそ得られる『実践知』を加速度的に積み上げ、爆速で自己成長できる

■ 事業立ち上げの全プロセスを『自分ごと化』できる

アーリー期のスタートアップには『事業を創る』に関わるあらゆることを”自分ごと化”して、自ら牽引していける環境があります。圧倒的に人手不足だからこそ、常に今まで経験してきたこと以上の”広い守備範囲”が求められ、短期で絶対に成果を出さないといけない環境に身を置けるのがアーリー期の『事業開発/BizDev』です。

当然全くラクではないですし、事業立ち上げ期は結果も出にくくプレッシャーで悩むことも多いですが、それでも『事業を伸ばしうる全てのファクター自ら動かせる状態』で事業づくりをリードすることで、ビジネスサイドの人間にとって”他では味わうことのできない”やりがいや成長機会を得ることができます。

私もHaulに参画後10ヶ月間、CEOと2-3週間のタイムスパンで事業の”センターピン”を決め、速いときには1週間や1日といった短いサイクルで方向を見直しながら、事業成長に必要なあらゆることに取り組んできました。
セールス&マーケティングで売上を作るだけでなく、プロダクト責任者として開発ロードマップ策定や開発体制の設計をしたり、5億円のファイナンスをリードしたり、採用責任者として事業キーマンを採用したりと、今思い返すとカオスすぎて記憶がないぐらい、濃い10ヶ月だったなと感じます。笑

自分にとっても”PMFした事業/プロダクトがない”アーリー期の事業開発/BizDevは初経験でプレッシャーもありましたが、自分が”センターピン”を倒さないと事業が進まないという状況や、その中で役割を限定せず事業のすべてに”自分ごと”として向き合い切れる環境は、何でも首を突っ込んで事業を動かしていきたい自分にとっては、純粋にものすごくやりがいを感じる環境でした。

1ミリも”やらされ感”なく自ら毎日ミッションを決めて、本気で”熱狂”して”没頭”できる環境があることは、アーリー期スタートアップで事業開発/BizDevをやる大きな面白さだなと実感しています。

■ 自分の成長がダイレクトに事業/組織成長に繋がる

また、自分が動くことが”ダイレクトに”事業成長に繋がることを実感できる『臨場感』も醍醐味の一つです。

事業立ち上げ期は、予算もリソースもブランドも”無い無い尽くし”で、あらゆることを自分で進めていく必要があります。その分、自分のアクションや成長が目に見えて事業成長に繋がっていく実感を得られるのが、事業開発/BizDevにとって初期フェーズ”ならでは”の面白いところです。

そして自分の成長が事業成長に強く紐づくからこそ、どんな難題でも”自分で乗り越えるしかない”という状況が生まれ、これが”非連続な自己成長”に繋がっていきます。

私自身もこの10ヶ月で、”未経験だが絶対に突破しないといけない事業課題”に何度もぶち当たりました。経験/ノウハウがない中で当然不安もありましたが、”自分がやるしかない”という環境があったからこそ、世の中のベストプラクティスやナレッジを貪るように”インプット”して、自社にどう適用すべきかを”思考”し、とにかく”実践”し続けて、自らを成長させることで何とか乗り越えてこられたと思います。

PMF前のフェーズに来て、”成功イメージが湧かないけど絶対達成しないといけない状況”に身を置いたからこそ、『できないことをできるにしていく力』をグッと高められたと感じており、この力は、コンパウンドスタートアップとしてこれから連続的に新規事業を立ち上げていく上で、自分にとって非常に大きな自信になっています。

■ 手を動かしたからこその『実践知』を積み上げられる

そしてこのプロセスの中で、自ら手を動かして難題を解き続けることで、加速度的に『実践知』を積み上げられるのも大きな醍醐味です。

常に”緊急度 x 重要度が高いイシュー”に対して、自分で裁量を持ち、社内外の専門家にも教えを請いながら、自社に最適な解をトライ & エラーで見つけていく『プロセス』とそこで得られる『実践知』は、他では中々得難いものです。

知識/ノウハウだけならAIにいくらでも教えてもらえて、”それっぽい戦略/戦術”ならすぐに立てられるこの時代だからこそ、知っているだけ→実際にやってみた”実践知”がある、に変えていけるこのプロセスはとても価値あるものだと確信しています。

Haulでもこの10ヶ月で、クリエイティブ/コピーがマーケティングCPAにどれだけ影響するか、失注分析→訴求の磨き込みでセールスの受注率がどこまで引き上がるか、組織アーキテクチャの改善でどれだけ開発生産性が上がるかといった、知識としては知っていても、実際に時間もお金も投下して、手を動かさないと分からない『実践知』を沢山得ることができました。

一つひとつにこだわって実行をやり切る中で本当に多くの学びが得られたからこそ、次の新規事業でこれらを適用して爆速で事業を立ち上げられそうな感覚を持てており、個人的にこれからにワクワクしています!

こういった”代えがたい成長経験”や”事業に熱狂できる毎日”を得られることが、事業開発/BizDevの大きな醍醐味です。

醍醐味② 加速度的に積み上がる『意思決定経験 & 累積矢面時間』

・中長期でしか答え合わせができない『不可逆性の高い意思決定』の打席に多く立てて、それを何とか正解にしていく中で『累積矢面時間』を加速度的に積み上げ、劇的な自己成長ができる

巻き戻しの効きにくい、不可逆性の高い意思決定の打席に多く立てることもアーリーフェーズで事業開発/BizDevを務めることの醍醐味です。

事業開発/BizDevの成果は、(中間KPIを置いてモニタリングはしていくものの)最終的には『事業/プロダクト』そのものが伸びたか/それを実行する強い『組織』を創れたか?といった、”中長期でしか答え合わせができない指標”でしか図ることができません。

この中長期でしか答えが出ない目標に向かって暗中模索しながら、足元では日々の意思決定を高速で下していかないといけないことが、事業開発/BizDevの難しさです。しかもPMF前のスタートアップでは、短期で事業を成長軌道に乗せないといけないため、絶対に自らの意思決定を”正解”にしていかなければいけません。なかなかハードな環境ですよね。笑

でも、この”難しい意思決定”から逃げずに、あらゆる局面で自ら責任を持って判断し、事業を成功させるために『矢面』に立ち続けるからこそ、事業開発/BizDevを担う人材は劇的な自己成長を遂げることができます。

そしてアーリー期のスタートアップで事業開発/BizDevをやっていると、こういったヒリヒリする意思決定の機会が日々強制的に巡ってきます。どういった顧客をターゲットにするのか、どの顧客課題を優先して解決するのか、どんな解決策を提供するのか、どういった順番で機能を開発するのか、どのチャネルにいくら投資して顧客を獲得していくのか、顧客のサクセス事例をどう生み出すのか、そのためにどんな順番でどういう組織を創っていくのか、といった簡単には答えの出ないイシューに対して『意思決定』を繰り返していく必要があります。

そしてこれをやり続けることは、確実に『経営人材への道』を拓くことに繋がります。事業責任者や経営レイヤーになると、『現場ではロジカルに判断できない & 巻き戻しが効きにくい中長期のイシュー』に対する判断が日々求められ、事業の命運を左右するような重い意思決定をスピーディに下していかないといけません。

こういった局面での”意思決定力”は、短期でのKPI改善施策を繰り返していても培われるものではありません。上場ベンチャーで役員を経験した後に初期フェーズでの事業開発を経験したからこそ、アーリー期スタートアップの『事業開発/BizDev』こそが、この”経営レイヤーでの意思決定”に近い意思決定経験が積める役割だと感じており、経営人材に上っていくための最短最速のルートではないかと確信しています。

醍醐味③ 『越境するチーム』を創り、組織で事業づくりを楽しめる

一緒に働きたい人や事業成功のためのあるべき組織を決めて、自ら採用や組織開発をリードできる
越境し合って全員でBizDevするチームを自ら立ち上げ、組織全体で『強い事業開発』を実現できる

事業/プロダクトを立ち上げ、グロースさせていける組織を創ることも、アーリーフェーズのBizDevの役割であり醍醐味です。強い組織を創っていくためのビジョン/ミッション/バリューや採用要件も、自らがリードして決めていくことができます。

Haulのビジネスチームでは、採用において”越境経験”を重視しており、これまで複数ロールを経験してきた人材が多く参画してくれています。そのためセールスやCSメンバーも、個別役割に最適化するだけでなく、”事業全体の視点”を持ちながら、自身の役割に閉じないミッション/目標を設定し、事業/プロダクトづくりを牽引してくれています。

もちろん採用の成功が前提条件になりますが、アーリーフェーズから”越境人材が揃っている状況”でBizDevができることはとても恵まれていることだと日々実感しています。

セールスはただ売るだけでなく、商談ごとに”売り方開発”をしながら顧客への訴求を磨き込んでくれていて、かつ営業で解決できないイシューはプロダクト開発/サービス企画にフィードバックをくれます。
またCSはPMMの役割も担っており、現プロダクトに関わる業務フローや課題を把握するだけでなく、顧客の真のサクセスを実現するために”上流から全体の業務フロー/課題”を深堀りしてくれています。

だからこそ、『事業開発/BizDev』としては、新しいタグラインや価値訴求を試そうと思ったら、直後の商談からセールスと新しい売り方にトライできますし、新機能検討のために顧客ヒアリングがしたければすぐに次の定例にCSがヒアリング時間を組み込んでくれます。
これ、手前味噌ですが、とても素敵じゃないですか?

お互いがプロフェッショナルとして専門性を活かしながらも、当たり前に越境し合って、チームで事業/プロダクトづくりに向き合える環境は、シンプルにとても楽しく、やりがいがありすぎる環境です。こういったチーム/組織づくりを主導できることも、アーリー期に飛び込んで事業開発/BizDevを担う面白みです。

コンパウンドスタートアップの『要』となる事業開発/BizDev人材

連続的に/同時並行で事業を立ち上げていく必要のあるコンパウンドスタートアップが増える中で、事業の0→1の立ち上げを担える事業開発/BizDevは『要』となる存在であり、今後”事業責任者”を担えるようなハイクラスのBizDev人材を中心に、急激に市場価値は高まり、採用競争も一層激化するはずです。

コンパウンドスタートアップであるHaulも『採用イネーブルメントを実現する生成AI x SaaSソリューションRekMA』を主軸に、複数事業/プロダクトを連続的に立ち上げていくことを構想しています
今まさに1stプロダクトのPMFが完了するタイミングで、早速CEO/COO直下で次の事業の柱の立ち上げを進めており、今後も事業の0→1の立ち上げを経験し、実績を積み投げながら圧倒的な自己成長を実現できる機会が次々に現れます。

コンパウンドスタートアップだからこそ、CEO/COO自らが新規事業づくりにコミットするとともに、BizDev/事業責任者レイヤーに積極的に権限移譲し、事業経営者として一緒に会社づくりを進めていく方針を会社として意思決定しています。経営陣のケイパビリティに事業の成長がキャップされないように、事業/プロダクトづくりの『要』となる優秀な事業開発/BizDev人材を採用し続け、裁量を持って事業を推進していける環境を整備していくことで、非連続な成長を実現していきたいと考えているからです

そして今後”事業開発/BizDev人材”の採用難易度が急激に上がっていくからこそ、Haulでは『BizDev人材の輩出企業』になるべく、”独自の育成メソッド”を確立していこうとチャレンジしています。

最後に

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

あらゆる役割を主導的に推進しながら、自らの手で事業/プロダクトを創っていける役割は、想像以上にとても楽しく、やりがいがあると感じているので、個人的にもっと多くの事業開発/BizDev人材の方々が、アーリー期のスタートアップにチャレンジしやすくなったら良いなと考えています。

このnoteが現在ミドル/レイターステージで活躍しているBizDev/事業責任者や経営陣の方や、スタートアップのセールス/マーケ/CSなどの機能組織でマネジメント/リーダーとして活躍されている方が、スタートアップで『事業開発/BizDev』をやるというキャリアに興味を持つきっかけになったり、今後のキャリアを考えるうえで少しでも参考になれば嬉しいです。

またHaulでは、「希望ある未来を実装する」というビジョンのもと、成長を志す企業を支える『新しいインフラ』となる”採用イネーブルメントソリューション”の同時並行での立ち上げに、今まさにチャレンジしています。

コンパウンドスタートアップとして『連続的な事業立ち上げ』が至上命題だからこそ、一緒に事業/プロダクトづくりを推進してくださる、熱い想いを持った創業期のBizDevメンバーを探しています!

Hualの実現したい世界から逆算すると、今はまだ山の一合目にも達していません。でも、昨年後半から今年にかけて5億円の資金調達も完了し、これからまさにコンパウンドスタートアップとして非連続に事業を拡大させていく、『事業開発/BizDev』人材にとって最高に面白いタイミングです。

少しでもこのチャレンジに興味を持ってくださった方は、会社の採用サイトでも、私のXからDMでも、何でも構いませんのでぜひご連絡いただきたいです!世の中を変える事業/プロダクトを創っていきたいという想いを持った熱い方に1人でも多くお会いできると嬉しいです!お待ちしています!

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