2022 キーンランドC 回顧

【評価】
◎ジュビリーヘッド
△トウシンマカオ
☆シゲルピンクルビー

1着：ヴェントヴォーチェ　LS   OP〜G3
【個体】デビューから1200以下しか使われていないが、スピードを持続させるスプリンターではなく、タメを作ることによって瞬発力を出せるタイプの馬。スプリントの重賞だとそういう緩いレース質になる事は稀なので距離を伸ばして見てみたい。
(1200〜1600)(スロー)(瞬発力)(少頭数)

【回顧】内で脚を溜める事が出来、直線で瞬発力を活かす得意な形。得意な形になった時の鮮やかさはあるが、苦手なレース質での耐久の弱さが気になる。
ルメールのコメント「自分のリズムで走ったら最後は良い瞬発力を使うことが出来ます。」

2着：ウインマーベル　LS(C)量　G3〜
【個体】スプリントにがっつり適性のある前向きなタイプではなく恐らく1400ベストでマイルでもいけそう。多少のゆとりがある中でパワーや精神力を効かせられるという馬。橘Sの巻き返しがかなりLっぽくて、同世代戦では余裕があるので量的にSを引き出せたというパフォーマンス。現状Sが勝っているのでSLとしているが本質的にはLSに移行していくイメージ。
(1400〜1600)(パワー質)

【回顧】SL→LSに変更。この路線にしては珍しく量的な馬。今回のパフォーマンスにS的な力強さはあまり無く、他馬が外に張り過ぎた恩恵も受けているので額面通りには受け取らないが、休み明けでの古馬重賞挑戦でそれなりに対応出来たのは今後に向けて良い材料。

3着：ヴァトレニ　MS   OP〜
【個体】尖った特徴がない優等生タイプだが、一定の精神力もある良い馬。体力が豊富なタイプではないのでタフなマイル戦だとやや厳しい。スムースな馬場でスムースなレースをさせたいタイプ。
(1000〜1600)(高速馬場)

【回顧】SM→MSに変更。まとまり感が強く、力強さに欠ける。馬体の小さいセン馬というのがアンバランスな印象。

4着：トウシンマカオ　LS   OP〜G3
【個体】1400ベストのダウン向きLS。朝日杯の踏ん張りは良かったが本質的にCが強いタイプではない。
(1400〜1600)(ダウン)

【回顧】L系らしくダウン外枠でしっかり躍動感を持って走っているが能力的に飲み込めなかったという挙動。1200でも1600でもワンパンチ足りない馬がダウンの1400クロッカスで1番人気で1発回答している所にこの馬の本質を見ている。

5着：オパールシャルム　LC   OP
【個体】Sのパンチが効いていない力強さに欠ける軽薄な先行馬。開幕週や少頭数など、軽い条件が合う。
(1200〜1600)(少頭数)(スロー)(軽斤)

【回顧】かなりL的。11人気5着の激走の形だがS感の薄い挙動で、馬場のちょうど良い所を走って体力でダラっと残したという内容。

6着：エイティーンガール　CL　G3〜
【個体】単純な追い込み脚質のLS系ではない。意外と淡白さがなくて叩いて内容を1段階上げてくるような挙動もしている。
(1200〜1400)(叩き良化型)(人気落ち)(タフ質)

【回顧】休み明けのCL系だとすると上々の内容。前が崩れる展開にもならなかったし今回はこのくらいで問題ない。次走本番では上積みが見込めるがレース質的にSが足りないので道悪や展開破綻等の恩恵が欲しい。

7着：ジュビリーヘッド　MS   OP〜G3
【個体】差されないけど差せない、というワンパンチ足りないまとまり系。タフさへの適性はあるので他馬の破綻があるような厳しいレースでも安定する。逆に開幕週の高速馬場等で前が止まらない単調なスピードレースになると頭はキツい。
(1200〜1400)(人気落ち)(混戦)

【回顧】緩くて前が残るレースになってしまった事、外に張り過ぎて物理的に遅れを取ってしまった事、直線入り口で前に馬がいてスムーズに追い出せなかった事、この辺りの要因が響いての7着。挙動的に疲労等の影響で凡走しているものではない。元々自力で勝ち切れるタイプではないのでレース質がハマらないと仕方ない。展開破綻レースでの棚ぼた的なまとまり系人気落ち激走というのがこの馬のキャラ。

8着：シゲルピンクルビー　L   OP
【個体】先行力はあるが直線で自力でもう1段ギアを上げるというタイプではなく、体力を活かして惰性で前で残すという馬。タフ馬場で前が残るような単調なレース向き。2年連続で凡走しているが開幕週の函館SSはスピード持続の要求が強すぎて適性外。
(1200〜1400)(ダウン)

【回顧】LS→Lに変更。かなり駆動が弱い。ダウン向き。

9着：マイネルジェロディ　LM   OP
【個体】タフ条件向きの体力系。駆動は弱いので頭を獲り切るのは難しいタイプ。道悪での人気落ちがハマるタイプ。
(1200〜1400)(中〜外枠)(タフ条件)

【回顧】レース質が緩くて他馬の破綻が無かったので浮上出来ず。自力は足りていないのでハマらないとこのくらい。

10着：レイハリア　M   OP
【個体】体力も駆動も物足りないスケール感の小さいまとまり系。軽い条件でスルスルっと抜けられるようなパターンなら好走可能。
(1000〜1200)(少頭数)(内〜中枠)(軽斤)

【回顧】昨年のこのレースを勝っているが本質的には軽いタイプなので函館SSの方がイメージが合う。OPの高速馬場くらいしか走れなさそう。

11着：マウンテンムスメ　CL   OP
【個体】優しい条件でスッと好走したいタイプ。馬体を減らしても好走出来ているように体力に頼るタイプではない。Sのキツさも薄いのでOPに入ると好走条件は狭い。
(1200〜1400)(少頭数)(軽斤)

【回顧】スタート後に他馬と接触？があり位置を下げてしまった。この後ダウンで逃げたらかなりの開放感がありそう。

12着：メイショウミモザ　S   OP〜G3
【個体】量がほとんど無く、肉体の限界を超えて瞬間瞬間のSの後押しで激走して来るタイプ。体力も薄いので多頭数の外枠は厳しい。リズムがある状態での1つの解放感を得て激走したのが阪神牝馬S。
(1200〜1600)(リズム要求)(少頭数)(内〜中枠)

【回顧】元々1200だとスピードが足りない馬が大幅短縮も相まって全く位置を取れず、仕方なく大外を回す形。間隔を空けたりしてリズムを戻した雰囲気を見せるまでは静観で。

13着：ロードマックス　LS　OP
【個体】1400ベストの淡白な外差しタイプのLS系。基本的には休み明けとか交互とかそういうピンポイントで走ってくる馬で、連続好走して来るような資質は薄い。
(1200〜1600)(休み明け)(交互)

【回顧】前走の躍動感から少しだけ単勝を押さえてしまったが馬質通り見事に淡白な凡走。連続好走しようとする意欲的な部分の資質に欠ける。

14着：ビリーバー　SM   OP〜G3
【個体】明確にワンパンチ足りないが常に安定して前向きに走っている。体力よりはスピード寄りのタイプ。
(1000〜1200)(スピード質)(人気落ち)(人気薄時の紐)

【回顧】反動のあるタイミングでタフさも問われているのでこれは厳しい。

15着：ジェネラーレウーノ　LS   OP
【個体】3歳時は体力を強いSで駆動させているパワー型のSLタイプだったが近走リズムを崩している状態。長い間リズムを崩しているので適性距離やオプションの判定は避けておく。
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【回顧】1200でも位置を取れているとかそういう好意的な見方はしなくて良い。4角でグッとレースが動いた時点で投げ出している。

取消：サヴォワールエメ　CL　OP   
【個体】体力と精神力で惰性でどこまで残せるかというタイプ。スピード要求には応えられない。
(1200〜1400)(リズム要求)(タフ条件)(内〜中枠)

次走注目馬
・ウインマーベル
まだ引き出しがある、スピード要求が弱まれば本番でも

・トウシンマカオ
ダウン1400で、ね

・エイティーンガール
叩いて上積み期待、活性要求下がれば

・シゲルピンクルビー
ダウン

・マウンテンムスメ
ダウンで逃げれば開放感大きい