2022 新潟記念 予想

【個別分析】

①イクスプロージョン　LS   OP

【個体】自身より弱い相手向きのLS系の差し馬。補完で僅かにCも保有しているが気にしなくても良い程度。

(1800〜2200)(ダウン)(苦→楽)

【短評】鮮度とリズムがあるので多少の苦は乗り越えられるタイミング。ただ格的に前走のOPがいっぱいいっぱいという印象で、格上げで重賞の壁に一旦弾かれるイメージ。厳しい場面を乗り越えるSやCの力強さは感じない。

②プレシャスブルー　LS   OP

【個体】重い体力系の差し馬。その重さが仇にならない道悪等の条件があれば体力で雪崩れ込む形が取れる。かと言って長距離路線で自力で体力を活かすのも違うので好走レンジがかなり狭い。

(1800〜2000)(道悪)(ハイペース)

【短評】道悪がないと厳しい。

③レッドジェネシス　L   OP

【個体】体力を活かして自分より弱い相手にオラつくタイプ。本質を問われると厳しい。

(1800〜)(ダウン)(道悪)

【短評】大阪杯からの大幅ダウンだった前走で反応出来ないのがこの馬の現状。長く休ませたりしてリセットさせたい。

④サンレイポケット　LC/CL   G3

【個体】G3レベルで体力と精神力がキツく結びついているのでしぶとさはあるがどうしても煮え切らない。精神力と結びついて凝り固まった肉体を動かす駆動(S)も弱いのでなかなか自力ではスカッと走って来ないというタイプ。タフ条件で他馬が苦を感じた所で相対的に浮上するイメージの馬。

(1800〜2200)(タフ条件)(人気落ち)

【短評】前走の捲って動いた内容には一定の評価をしたい。悪い馬ではないのでちょうど良い条件さえあれば、という所に今回のタフな2000mのG3。前走の肉体疲労さえクリア出来れば他馬が垂れる所でしぶとさを活かせるレース。

⑤ヒートオンビート　ML量　G3

【個体】自身より弱い相手に対しては量が効くので安定するが、個体の中に強いSは持っておらず、中途半端なCは保有している。自力では勝ち切れないワンパンチ足りないG3級のまとまり系だが人気落ちのタイミングは少し頑張るというイメージ。体力はそこそこあるので中距離以上のカテゴリーで。

(2000〜)(上位人気時の紐)(人気落ち)

【短評】前走が上がり最速の差し届かず2着なので致命的なストレスは無く、リズムは悪くないという無難なタイミング。このクラスなら無難に量の範疇で走れる。

⑥カラテ　SL   G3

【個体】体力と駆動のみで構成されたパワータイプの差し馬で、精神力は基本的に薄いのでG1では厳しい。一本調子で硬いタイプなのでハイペース向き。

(1600〜1800)(ハイペース)

【短評】マイルG1を弾かれた後にダウンでカテゴリーを変えるのは馬にとっては気分転換になる。ただ延長2000で体力や量を問われる事になるとベクトルがズレる。これまで散々前傾のキツいレースを使って来て、このタイミングで別の引き出しを、というのは難しい。

⑦ゴールドスミス　LC   OP

【個体】Sのキツさのない先行馬で、緩いレースで体力としぶとさを引き出すタイプ。

(1800〜2200)(スロー)

【短評】約2年の休養を挟んでの3戦目になるのでまだお釣りはあると思うが、格上げ＋延長ペースアップとなると明確に苦を味わうタイミング。そういう苦に対抗する精神力は持っているタイプだがパンチが足りない。

⑧ディアマンミノル　LS   G3

【個体】よくある体力をSで動かしているLS系の差し馬だが、他馬に比べてSは力強いがL (体力)がかなり重い。結果的に重厚な戦車のようなイメージの馬になっており、前が残る単調なレースでは物理的に届かない。活性の問われない条件で。

(2200〜)(道悪)(タフ条件)(活性×)

【短評】肉体的にリフレッシュされていても休み明けからスコーンと走って来れる軽快さはあまり持っていないタイプの重いL系。道悪なら面白かった。条件がハマれば重賞は取れる馬だと思うがここは我慢してみたい。

⑨エヒト　SL   G3

【個体】OPの2200以上のLカテゴリーだと体力面の物足りなさがパフォーマンスに明確に影響してしまうが、中距離カテゴリーでは力強いSが効くパワータイプ。

(1800〜2000)(パワータイプ)

【短評】前走の捲ってそのまま圧勝という内容は濃く、同格の同カテゴリーなら勢いで連勝するイメージも持てる。2200以上を使われて来た事によってタフさへの適応力はある状態。タフさに対応出来る差し馬でリズムもある。前走が6人気1着の激走だが圧勝なのでストレスは気にならない。長い直線になるので溜めを効かせた追い込みの形を取る事が出来れば。

⑩ココロノトウダイ　SM   OP〜G3

【個体】不安定なタイプだが準OP勝ち→中山金杯で見せたようにSの力強さとピンポイントで見せる精神力は持っている。

(1800〜2000)(リズム要求)(叩き良化型)

【短評】この馬の良さが活きるとしたら休み明けいきなりではない。叩いて熱されてリズムを上げながらというタイプ。

⑪プリマヴィスタ　LC　OP〜

【個体】体力と精神力があって長く脚を使える馬。準OP勝ち→目黒記念の耐久がある通りしぶとさはある。ただSが強くないので2200以上のゆとりのある路線で。

(2200〜)(延長)(休み明け)

【短評】七夕賞は目黒を踏ん張った後で反動があるタイミングで短縮の追走苦も乗っての凡走。それでも馬自身前向きさは見せており、単純にカテゴリー(レース質)が合わなかった事による凡走。短縮失敗後の同距離のイメージで追走に対する慣れが見込めるので前走よりは走りやすいタイミング。スピードを問われないタフよりのレースになればチャンスはあるがサンレイポケットが同型として格上の存在になる。

⑫フォワードアゲン　S(CL)   OP〜

【個体】基本的には精神力と体力というCLっぽい馬だが少しズレた所もあってタイプ判定が難しい。馬体が小さい事とセン馬というのがそのアンバランス感の要因か。

(1800〜2000)(叩き良化型)(リズム要求)

【短評】単勝万馬券の激走となった前走は棚ぼたの1着ではなく、自力で動いて勝ち取った内容の濃い激走。使いながらリズムを上げて来ての重賞挑戦となるのでタイプ的にもチャンスはあって良い。ピンパーのタイミングだが面白さはある。

⑬カナリキケン　L   OP

【個体】基本的に体力のみで構成されていて駆動のSも精神力の補完もほとんどない。芝なら不良馬場等で体力のみを要求されるレースで。

(体力要求)(ダウン)

【短評】厳しい。

⑭コトブキテティス　LC   OP

【個体】Sがほとんどなく優しい条件でなら体力と精神力を引き出せる。ただ馬体が小さいように体力が豊富という訳でもないので好走レンジはかなり狭い。

(2200〜2400)(ダウン)(少頭数)(スロー)

【短評】これも厳しい。

⑮スカーフェイス　LS   G3

【個体】体力を惰性で動かしてくるタイプの差し馬。ストックされた体力をスムースに動かせる馬なので激走後はあまり良くない。前が残る単調なレースで異質な差し脚を出せるタイプではなく、G1等で活性が求められる場面では大きな展開利を拾えない限り厳しい。

(1800〜2400)(パワータイプ)(道悪)(ハイペース外差し)(ダウン)(交互)

【短評】前走はG1からのダウンと道悪というオプションを使ってなんとか差しが届いたというイメージ。強いSでリズムを活かしてポンポンと苦を乗り越えていくタイプではないので、前走の肉体疲労を素直に考慮した方が良いタイミング。

⑯カイザーバローズ　LM   G3

【個体】軽い質向きのスピードタイプのまとまり系。強いSや良質なCは持っていないので、自身と同格以下の相手に対して速い上がりで勝負したい。

(1600〜2000)(高速馬場)(少頭数)(休み明け)(ダウン)

【短評】凡走後の休み明けなのでタイミングとしてはほぼベスト。ただスピード質だった新潟大賞典とは逆質の、タフな条件になる今回は適性的には合っていないベクトル。スローで上がりが求められる展開なら無難にそこそこ走ってもおかしくない。ただレース質や位置取り(自力で中団から押し切ろうとしたり)等タフさを要求されると馬質の脆さが出てしまう。

⑰ユーキャンスマイル　L   OP

【個体】元々は駆動のSと補完で精神力も多少あったタイプだがそういうものが加齢と共に削ぎ落とされて体力のみが残っている状態。

(2200〜)(ダウン)(体力質)

【短評】阪神大賞典がこの馬の走れるタイミングだったにも関わらず、そこでの挙動に前向きさを一切感じられないので状態的に厳しい。

⑱フェーングロッテン　SL　OP〜G3

【個体】S主導の体力補完タイプで、交互とか連チャンのようなS系らしい戦績を刻んでいくタイプ。S系らしくゆったり感がないので長距離よりは中距離カテゴリーで。安定感は出にくい。

(1600〜2000)(パワータイプ)(連チャン)(交互)

【短評】逃げ切った後で馬群に入れて控えた前走は、一般的な状態のS系ならアンコントロールになってもおかしくない場面。それにも関わらずインを突いて0.2秒差の圧勝で、ここの挙動は明らかに気分が高揚しているS系の連チャン。前走のメンバーレベルは低いと思うがこの馬単体としてはもう1発連チャンで好走して来てもおかしくない精神状態。ただ今回は格上げで、馬場が荒れている中で尚且つペースが速くなると2200以上を走れるタフさが求められるので中距離向きのS系としては肉体的な苦が生じてくる。スローで単調なレース質になれば、という条件付き。

【評価】

◎サンレイポケット

◯ヒートオンビート

×カイザーバローズ

☆エヒト

☆フォワードアゲン

タフなレース想定で基本的に上位2頭を評価。

カイザーバローズはレース質次第では切れないタイミングなので消さないという意味で×。

軸向きではないが☆で連チャン期待のエヒトと格上げで未知の魅力のあるフォワードアゲンを添える形で。

馬券はサンレイの複勝本線。