2022 マイラーズC 回顧

【評価】
◎ソウルラッシュ
◯ホウオウアマゾン
▲ダイワキャグニー
☆ケイデンスコール

1着：ソウルラッシュ　CL   G3
前走まではもっと余裕のある走りでそこにCの優位性を見出していた。ただ今回それなりの体力要求に応えられているくらいなので条件戦ではそもそも肉体的にも精神的にも他馬より優位に立っていて、少なからず量の影響込みのパフォーマンスだったという認識に変わった。今回の走りは一見Lに見えるが、よりCに特化した集中状態っぽい様子も感じられるので、肉体補完の強いC駆動タイプという事で見ておく。本番は精神的には対応可能だが良馬場での追い込みになるとS不足が致命的で、Cを活かす土俵まで登れないというパターンが想定出来る。

2着：ホウオウアマゾン　LS(C)　G3〜G2.5
一定のCもある良質な体力LS先行馬。自身より弱い相手に対して先行する形を取れば崩れづらいタイプ。前走の凡走は追記した通り輸送の影響という事で度外視で良さそうですね。

3着：ファルコニア　M   OP上位
負けはしたもののOP上位レベルの馬にしては投げずにしっかり頑張っているし相応の評価は出来る。Sが弱く、自力で頭を獲り切る力という点においては物足りない。

4着：ベステンダンク　LS/SL   OP
重いLをどうにかSで駆動させているタイプ。年齢の影響もあるのか今は休み明けいきなりよりはレースを使いながらエンジンを温めていく方が合うのだろう。今回の馬体を絞っての激走については、Sが効いたタイミングでは「こういう事もあるよね」くらいで留めておいた方が良さそう。駆動が肉体を上回ってSLにシフトするようなイメージで惰性で雪崩れ込む事が出来た。

5着：エアロロノア　M   OP
特徴の薄いタイプ。格上相手に自力で何かが出来るような馬ではないのでダウンで開放感を感じた所を拾っていけば良い。

6着：レッドベルオーブ　L量　OP
量系ど真ん中タイプ。自身より弱い相手と緩いレースをしたら本質ではなく量で飲み込める。気性的にアップで折り合いがつきやすくなるのはあるが、本質的にはアップがかなりキツい。

7着：カラテ　SL   G3
S主導らしく今回もまだSのリズムは途切れていない。ただ後ろで抱えている体力(L)の方が蓄積疲労の影響で破綻を起こしてしまったために、前に向かうエネルギーはあっても肉体が後ろで置き去りになり、前後に引っ張り合うような形になってしまった結果伸び切れずというイメージ。蓄積疲労、ストレスを吐き出した形にはなったが、Cの薄いこういうタイプはもっとSが煌びやかな状態でないとG1では厳しい。理想はこの後秋まで休んだ後の初戦でOPのレースにダウンで出てくる所。

8着：ロードマックス　SL   OP
前走と同じようなパフォーマンスを継続しているが格上げのマイル重賞という事でパンチ以外の部分、しっかりした馬かどうかという所を問われた。休み明けの自己条件の阪神1400なんかはパンチの効いたS差しという一つの武器だけでこなせてしまうがこういう場面ではそう簡単にはいかないという事。Cの薄いこういうタイプがここでも好走するにはもっと力強いSで強烈に連チャンを匂わせるくらいの勢いがないと厳しい。仮に良質C保有馬なら前走のような勝ち方はしない。

9着：サトノアーサー　LM   OP
前走も今回も別に悪い挙動ではないのだが単純に重賞だともう厳しいというイメージ。ダウン＋緩い所のように大きな開放感がある場面だけ最後に軽く拾うかもしれないという程度。

10着：レインボーフラッグ　L(S)   OP下位
Sの駆動がかなり弱まって肉体だけが単独でもがいているだけの状態になりつつある。15人気10着だが全く評価する必要のない悪質な10着。

11着：エアファンディタ　L(C)軽   OP
L系だが重い体力系のLではなく、軽くてピラっているタイプのスピード寄りのL。そんなに強くない相手にスピードの優位性を使ってサラッと勝ちたいタイプで、今回のようなアップ道悪という条件は完全に逆質。これはSの駆動がなくてもスローなら瞬発力とスピードで差せるタイプ。

12着：シュリ　LC   OP
明確にS不足で位置を取れなくなっているのは厳しい。今はダウン1800のOPとかでSの弱いメンバー相手に内枠からスッと位置を取ってしまうような形でないと厳しい。

13着：ダイワキャグニー　LS　OP
ガツガツしたSが薄れてきたのでこういうタフな質よりは昔のように東京の良馬場で軽い質をスイスイという方が合う。リズムが停滞に入りそうなので次走軽い所で巻き返せるかどうかが重要。

14着：ヴィクティファルス　LS   OP
前に行ける事自体は悪くないのだが、その後が全く身が入っていないような垂れ方であまり良くない。良い兆しを見せるまでは静観した方が良さそう。

15着：ケンデンスコール　LS   G3
阪神カップの内容に復活の兆しを感じていたが12秒負けは尋常ではない。こうなるとしばらく放置かな。