読書欲の話 19.01.06

正月最初の休日も昼まで寝た。
夕方、暗くなってから行くのもなぁと思いながら、年始の挨拶のつもりで、行きつけのジャズ喫茶へ行った。思ってたより色々頼んで、美味しい楽しい休日。


ジャズ喫茶に行くと本を読むことも多い。
年末にツイッターで見かけて気になった『やし酒飲み』という本を読んでいる。ナイジェリアのエイモス・チュツオーラという人が書いた文学作品で、アフリカ文学の傑作だという。「わたしは、十になった子供の頃から、やし酒飲みだった。」という書き出しの一文から様子がおかしい。読み進めてもよくわからない。俺はこういう荒唐無稽なの好きなんだなと思う。

『やし酒飲み』と同時に何冊か本を買った。急にSF欲が湧いてきたのか、アーサー・C・クラーク『幼年期の終り』と、サイバーパンクの先駆けと言われるウィリアム・ギブスン『ニューロマンサー』。まぁ、買ってから一度くらいしか使われていないハヤカワ文庫用のブックカバーが目に入って、ああこれ使わなきゃな、と思ったのが大きな要因かもしれない。
ついでに言うと、年末に『2001年宇宙の旅』のメイキング・ドキュメンタリー本が出ていて、自分は映画も小説も読んだことなかったのだが、これは一度通っておくか、という気にもなっている。てっきり小説が先だと思っていたが、映画と同時に作られたのだということも最近知った。あとこのメイキング本、結構それなりの値段するのに、意外と売れている。映画本の棚なので自分の担当なのだ。仕事で目にする本はそれなりに気にはなる。売れていれば尚更。


本屋で働いている割に、なんなら人よりも全然本を読まない方なのだが、それでもたまーに読書欲が湧く。今回も結構久々である。
そして更に言えば、村上春樹も読んだことないし、東野圭吾とかも読んだことない。書店員の風上にも置けない読書遍歴なんだけど、でもじゃあ熱心な文芸ファンの読書家が、『やし酒飲み』や、一連の名作SFを読んでいるかと言えばなかなかそうとも言えないのではないか。屁理屈か。

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