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大学一年生の時コーチになんとなく教わったけど考えてみたら社会人リーグ引退まで使ってたもの【スポーツオノマトペ】
大学一年生の時コーチになんとなく教わったけど考えてみたら社会人リーグ引退まで使ってたもの。
スーパー弱小高校から当時超名門の日大PHOENIXに入部した私は
本当のアメフトというものを知らなかったため、先輩、コーチのアドバイスを必死に体現しようとしていた。
その中で、アメフトの技術うんぬんではないけど
今考えたらめっちゃ大事だなと思うことの話
大学一年生の頃はディフェンスラインというポジションで競技に取り組んでいたが
その時お世話になったコーチが、ディフェンスラインの技術以外にも様々な事を教えてくれた。
ある日の練習でコーチから
「おい、土方、もっと声出せ!ステップするとき、ヒットする時全部アーーー!って言え」
「ウーーー!でもいいけど、めっちゃ声出せ」
と言われて、正直頭おかしくなっちゃったの?この人。と思いながらも言われた通りに「アーーー!!」と叫びながらステップ、ヒットをしてみた。
そしたら、いつもよりスムーズかつ強いステップ、ヒットができる感覚があった。声を思いっきり出すだけでいい動作になったのである。
「めっちゃいいじゃん!全部それでいけ」
「これがスポーツオノマトペだ!最近買った本に書いてあった!室伏とかシャラポワとか愛ちゃんってめっちゃ叫ぶだろ?あれ科学的に意味あんだよ」
これがスポーツオノマトペとの出会いであった。
それから引退するまで足を出すとき、ヒットする時などに
「ウーーーーー!」と唸り声のようなものをあげる生物になった。
高校、大学、社会人ともに
強いチームのポジション練習はよくよく注意すると、すごく騒がしいことが多い。
指摘する声のほかに、何か叫ぶような声などが混じっているのである。
どうゆう意味があるか。論文を見つけたので少し内容を紹介しよう。
動作内容
①パワー(強さの程度、力の調節を示すもの)
グッ/ズドン/ドカン/バン など
②スピード(速さの程度、一連の動作の流れを示すもの)
カッ/サッ/シュッ/パッ など
③リズム(動作の間隔調整、一定のテンポを示すもの)
タンタン/トントン/クルクル など
④タイミング(実行効果を最大にする体制を示すもの)
カチッ/フワッ/ピタッ/ビシッ/など
その他の内容(感情、掛け声、集中力を示すもの)
ガンガン/ヨッシャー /ヨシッ/キビキビ など
実際にはこれが混同された表現で多様に言い回されている。
これを読んでくれているみんなに関係ありそうな
スポーツオノマトペのデータベースの一例
アッ!
ウエイトトレーニングでバーベルを勢いよくあげる瞬間に発する時
これによりより高い力の発揮が可能となる
アーー!アーー!
ハンマー投げでは、筋を最大限に発揮するために投げ終える直後に発する。筋を緊張させる。体を興奮させる作用がある。
ウーッ
力をためる、瞬間的に力を出す時、体にためを作る。
お腹(丹田)に力を集中させる時、腹筋に力を入れる時に発する
オリャー!
気合いを入れる、モチベーションを高める
などがある。
普段使っていない選手からすると恥ずかしくてハードル高いかもしれないが、パフォーマンスが上がるならやって損はない。声出すのタダだし。自分の1番力の入る声を探してみるのもいいと思う。
競技スポーツで『殻を破る』ことはいい方向に向かうことのほうが多い。
ネットでスポーツオノマトペの本を見つけて注文したので
スポーツオノマトペに関わるエピソードと共に発信してみた。
参考 引用
運動学習のためのスポーツオノマトペデータベース
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjet/29/Suppl/29_KJ00004286916/_pdf/-char/ja