見出し画像

構造の奥で鯰退治④

先日、赤穂坂越大避神社に、作家の夢枕獏先生が来られた。
その時にお話しにあがったのが摩多羅神のことで、
各地域・世界に視野を広げながら「摩多羅神」を追いかけて行くと、
共通する面の形があると教えて頂いた。

その面は、うそぶきの口で、鼻が曲がり、片目を閉じている。
ということで、宿神の誕生と共に佐用の拠点にて祀らせて頂いている翁面、、
あなたは摩多羅神でありましたかと、気づかせて頂いたのであります。

縄文の土面の歪んだ顔や鼻曲がりなどの造形がシャーマンの神憑りの表情という解釈に従うならば、眼を閉じた神は、シャーマンの忘我の表情とするべきであろう。

神憑りの際の忘我の表情、次元と次元の狭間では歪みが発生するから、自然とこのような表情となるのであろう、、。

作:ヌマバラ氏

そうなると、摩多羅神のことに意識が働きはじめたのであろうか、、鯰退治で追いかけていた、山姥のような老女という神楽を見つける。その舞を見ると翁の要素が見え隠れする、これはやはり山姥で、翁の原型なのではと、、腰の曲がった老婆が大地を撫でるように歩く姿が大地母神そのものと言える。

この演目は、毛越寺二十日夜祭という岩手県平泉のお祭りで、なんと「摩多羅神祭」というお祭り! そして獏先生の小説「宿神」では、西行が無くなる前に訪れていたのが平泉ということで、これは見に行かないといけないやつだな〜と思うのです。

宿神は平家・翁が源氏 それは無意識か構造か、、

呼吸とは 

間と拍子にござります
繰り返し、繰り返し、鞠をあげること、
石や鉦を叩くこと、楽の音を響かせること、
その間と拍子の隙に、宿の神の御在す社の
扉が開くのやもしれませぬ、、

それに加わる人の想いと呪によって、
翁はこの世に降りてくるのであろうと

「宿神」 夢枕獏

獏先生と、生島を見ながら一緒に釣り

釣りをはじめてみようと思うほど楽しかったです。

次回は、千種川に鮎を釣りに来てください。

いいなと思ったら応援しよう!