Adobe Illustratorでテクスチャ感のある絵を描く~寒中見舞いつくってみた~
今回はイラレの「テクスチャ」効果をつかったイラストの描き方についてです。スクリーン(web)用については以前記事にしたので今回は印刷編、前回より工程を少なくしたのでぜひ試してみてね〜
今回は寒中見舞い(ポストカード)をつくる過程を例に解説していきます。
動画でみるテクスチャのかけ方↓
以前の記事↓
※例のごとく今回もあくまで私のやり方です。
※作業環境はmac14.5、メモリ16GB、GPU4GB
Illustrator 2024 バージョン28.0、Wacom Intuos Pro
※PCのスペックによっては動作が重くなる可能性があります。
1.イラストを描く
新規ドキュメントを
①カラーモード>CMYKカラー
②ラスタライズ効果>高解像度(300ppi)
で開きます。
絵を描きます。
2.テクスチャをかける
まずはりんごの実の塗りの部分にテクスチャをかけていきます。
りんごの実を選択した状態で、
①アピアランスパネルを開く
②塗りを選択
③fx(特殊効果)ウインドウを開く
④テクスチャ>⑤粒状を選択します。
新しくウインドウが立ち上がるので左のプレビューをみながら、
右上のパネルで
①粒状を選択
②密度、③コントラストの数値を入力
④粒子の種類を選択
設定が完了したらOKをクリックします。
りんごの実の塗りの部分にざらざらしたテクスチャがつきました。
アピアランスパネルをみると塗りの特殊効果として粒状が追加されているのがわかります。
再調整したい時はこちらをダブルクリックすれば先ほどのウインドウが立ち上がります。
同じようにりんごの茎や凹みの部分もテクスチャをつけていきます。
線の太さと色を調整して完成!
味を出すためにブラシで線にぼこぼこ感を加えました。
※ブラシについては下記のサイトがわかりやすいです↓
寒中見舞いなので冬の贈り物っぽくりんごの詰め合わせをイメージしたデザインにしました。
背景の青い塗りも同じ方法でテクスチャをかけてあります。
文字はK50を乗算しました。
3.ラスタライズする
印刷用のデータにするためラスタライズ(画像化)します。
特殊効果をつかった場合、ラスタライズしないと他のパソコンで開いた際(イラレのバージョンが違うなど作業環境が異なると)反映されないことがあります。それを避けるため、どんな環境で開いても効果が反映されるよう画像にします。(アピアランスの分割やアウトライン化などの方法もありますがそれはまた別の機会に)ラスタライズ後は編集できなくなるので作業データは必ず別名保存してとっておきましょう。
いよいよラスタライズをかけます。
イラストを選択した状態で、
①オブジェクト>②ラスタライズを選択
ラスタライズウインドウが開いたら
①解像度>高解像度(300ppi)を選択
②背景は透明を選択
③特色を保持のチェックを外す
設定が完了したらOKをクリックします。
※デフォルトだと特色を保持にチェックマークがついていますが、今回は特色を使用していないのでチェックを外しました。
画像になりました。
4.入稿する
今回はプリントパックにしましたが、印刷会社ごとに入稿ルールが違うので確認しましょう。
入稿用のテンプレにはめこみ、印刷会社が規定しているバージョンに合わせ保存します。
絵柄面
宛名面
今回は宛名面もプリントパックのテンプレをつかいました。
罫線をK50にしてすこし薄くしました。
紙は予算を抑えつつ、テクスチャのざらつきを活かしたいので光沢のでない上質紙にしました。
webから入稿し届くのを待ちます。
注意点
テクスチャ効果をつかうとPCの動作が重くなる場合があります。
※Adobeはイラレ作業時の動作環境としてメインメモリは16GB、GPU4GB以上を推奨していますが、当方メモリ16GB、GPU4GB、ストレージ512GBのiMacで作業しましたが動作が遅れたり画像が荒くなったりといった症状がでました。
マシンのスペックが高ければ解消されそうな問題ですが、現状複雑な絵は避けたほうがよさそうです。
Adobeサイトより↓
https://helpx.adobe.com/jp/illustrator/system-requirements.html#ai-on-the-desktop
ーとはいえ、イラレでこういうことできるんだ!?だったらこういうイラストもかけちゃうのでは?とか試行錯誤するのはとても楽しい。これからの季節、年賀状や寒中見舞いなどをつくる際ぜひ試してみてね〜
今回つくったりんごのイラストをみんなのフォトギャラリーに登録しました。よかったら記事の見出し画像につかってみてください。sakanote2022で検索してね〜