少年時代のキャンプの思い出
小学生6年の夏休みだったか、筆者を含め同級生3人(大人ぬき)で吉野の河原にバスでキャンプへ出かけたことがあった。何がきっかけでどういう経緯か今となっては思い出すことはできない。
その同級生2人とはあまり好ましい間柄ではなかったが、ただなんとなく人数合わせの付き合いで断れなくて同行したように思う。
3人のうちの1人が家にあるキャンプ道具を用意し、食材はそれぞれで準備。バスで移動し、降りたバス停の近くで川辺に降りることができる階段を見つけて河原に場所を確保。冷たい川に足をさらし石投げをしたり遊んでは焚き火をして、今や覚えてないが何らかの自炊をし子供の他愛のない話を楽しんだ。
夜は更け灯を消して眠りにつく。深夜、何やらテントの外で大きな足音がする。奇声を発して川に飛び込む騒がしさに目を覚ます。それは複数の野生の猿だった。暗闇で繰り広げられる野猿のどんちゃん騒ぎ。怖かった。テントを攻撃されはしまいかと恐れ肝を冷やしながらも何とか眠りについた。
少年の頃、心の片隅に仕舞った小さな記憶の欠片。はじめて出かけたキャンプの思い出。