隣り町に移住
筆者が実家に転がり込んでから約3年。来月いよいよ引越すことになりました。念願の一人暮らし。職場から5キロほど離れたアパート、猫二匹の飼育が可能な物件を探すのは困難で、家賃を希望より高めに設定したり立地や部屋の位置などかなり妥協をしてようやく概ね希望通りの物件が見つかりました。
理想と現実の擦り合わせ作業に3年もの歳月がかかったものかと思いながらも新しい生活に胸を躍らせながら引越し作業に精を出しております。
ところで、奈良県に住まう者にとっては見慣れた風景ですが、他県にはあまり馴染みないであろう風景として寺社仏閣の他に"古墳"というものがあります。民家と田園風景の中、至る所こんもりとした森があります。
筆者の実家や移住先も古墳群の中に位置し、窓から古墳を望む事ができます。移り住むアパートの名前にも古墳の名が当てがわれているほどです。
古墳は、古代日本を偲ぶ歴史的遺産であり観光資源でありますが、学者や観光客にとっての価値の他に、この地で生きる民が忘れがちで重要な意味と価値があると筆者は考えます。
それは天皇をはじめ祖国祖先の霊を敬う心、日本文化、古い民族の物語や詩を思い出すための感覚的象徴における価値であること。
奈良県民にとって日常生活のそこらにある古墳はただの風景に過ぎないかもしれません。
でもこの時代に古墳がある当たり前はただの当たり前ではない。先祖代々古墳を鎮守の森として守り抜いた人々がいた。脈々と続く古の心がある。
そう思うと何代も守り抜かれた古墳が愛おしく感じるのです。
話に戻りますが、着々と引越しの日に向けて準備作業を進めたいと思います。