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あしながおじさんを読む。DaddyLongLegs

児童文学の名作、『あしながおじさん』を読みました。

著者はジーン・ウェブスター
訳は谷川俊太郎
挿絵は安野光雅という超豪華な顔ぶれ。

今回、図書館で借りて読んだのですが、
私、おおまかに内容知ってます。
なんでかというと漫画を先に読んだから。

舞台を昭和初期の日本に置き換えた勝田文さんの『Daddy Long Legs』。
私、勝田さんの大ファンで、漫画はほぼkindleなんですが
勝田作品は必ず紙で買います。

Amazonは中古しかなかったんでkindleのリンクになりました。

その漫画の出来が最高で和洋折衷美味しいとこ取りって感じで
おすすめです。

それで今回谷川俊太郎さんの訳で初めて小説に触れたんですけど
とても面白かったです。

あらすじは孤児院で育ったジュディが国語の作文を褒められて
奨学金をもらって大学に行くことが許される。

条件はひとつ、毎月手紙を書くこと。

物語は往復書簡でもなく、ただ、ひたすらにジュディが
書いた手紙が続きます。

それがとてもユニークでウィットに富んでいて面白いんです。

ジョン・スミスというありふれた名前で手紙を書くことを指定されても
あしながおじさんと勝手にニックネームをつけて
はげてますか、としつこく訊いたりするジュディ。

新しい生活に日々驚きながら、孤児院育ちの自分を
支援してくれるあしながおじさんが唯一の身寄りのような、
本当の家族のようになんでも話せる存在になっていくのが
読み取れます。

思いっきりネタバレしちゃうと
あしながおじさんと最後くっつくんですが
これ、二回読むといいと思います。

最初はジュディになりきったつもりで、ジュディが
あしながおじさんが返事くれないのに一喜一憂したり、
プレゼント攻撃にやりすぎよ、と窘めたりするのに笑ったりして。

二回目は是非ともあしながおじさん目線で、
裕福な紳士のようでわんぱくなおぼっちゃんなあしながおじさんが
どんな気持ちでジュディの手紙を読んでいたのか想像しながら。

この辺は絵で読める漫画のほうがわかりやすいかもですね。

これ年齢差14歳もあって、少し源氏物語の光源氏と若紫の関係と
ダブるんじゃないかな、とか若干思わなくもないけど
平安時代とはまたちょっと時代も違うし、
シンデレラストーリーというのもなんか違うと思います。
ジュディは自分で作家として稼いでいくので
普通に恋愛でいいんじゃないかなと思います。
あしながおじさん甘々なところはあるけど紳士だし。
あしながおじさんの正体を知らないジュディはそのことを
男の人って簡単ね、みたいに手紙に書いちゃってつつぬけなのが
また面白いです。

それで読み終えてから知ったんですが
続きあるんですね。

谷川俊太郎訳はないのかな?

新潮文庫は岩本正恵訳ですが文庫化されてます。買おう。
それか図書館で借りよう。

#あしながおじさん #DaddyLongLegs #ジーン・ウェブスター #勝田文 #読書記録

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