曲がり角
なぜ、曲がり角はちらちらと熱いのか。
なぜ、曲がり角はきりきりと尖っているのか。
なぜ、曲がり角はぐねぐねと曲がっているのか。
なぜ、曲がり角はぼこぼこと穴があいているのか。
角は、どこかからどこかへと、見えない方向へ向かっていく地点。
どこへ続いているのか。
曲がってみないとわからない。
一歩、また一歩と、あなたは、私は、その角に近づけるだろうか。
その角に辿り着いた時、平気な顔をして体の向きを変えられるだろうか。
そして、その足でまた一歩、進んでいけるだろうか。
どこへ向かいたいのか、どこへ向かうのか、はっきりしていたとしても、その角は絶対に安全だろうか。
安心などしていられない。
だから私は立ち止まる。
その角に着いた時、時に数歩手前から。
時間が過ぎていく。
重力のせいで手足がだんだん重くなる。
曲がり角は曲がるためにあるのだから、曲がらなければ話しにならない。
曲がり角は誰が考えたのだろうか。
曲がり角が全て透明だったら?
こんな沢山の疑問が頭に浮かぶことはないかもしれない。
今までの30年間、私はどこへ向かうときも、1つは角を曲がってきたはずだ。
さて、どのように曲がってきたのだろうか。
「一緒に行きましょうか。」
私は頷く。
「暖かい手ですね。」
私は下を向いて微笑む。
目的地は思っていたよりも早くに着きました。
一眠りできそうです。
次はどこへいくのでしょうか。
どこへ連れて行ってくれますか?
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