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涼しい風は今も昔も・・・扇風機の始まり。


江戸時代の夕涼みと言えば、川風に団扇が絵になりますね。

夕涼み

団扇は風を送る機能性と絵柄の芸術性の二面性があり、今も日本人の好きな夏のアイテムの一つですね。

小丸屋住井製の京団扇
京団扇の老舗 阿似波

やがて、機能性に着目した人が「もっと効率よく風を浴びたい」と、思うようになり、そこで、作られたのが、団扇車。

それでも、やはり団扇が基本ですね。

団扇車
団扇車(江戸時代)

夏を涼しく過ごしたいのは今も昔も変わりません。
なんと、皇室にも伝わる手動の団扇扇風機がありました。
下の写真は皇室が所有する『団扇車(うちわぐるま)』です。

皇室に伝わる団扇車、芸術性と機能性が合体した貴重品

本体から団扇の一枚一枚に至るまで全てが一級の美術品。
使い方はご想像の通り。
おそらく天皇の側近が殿下の希望をきいて回していたのでしょう。
さぞかし高貴で優美な風が巻き起こったことと思います。

『団扇車』 江戸時代後期の作
土台は、梨地高蒔絵
団扇模様は、狩野養信(かのう おさのぶ)筆

成願義夫
和文化デザイン思考講座


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成願 義夫(ジョウガン ヨシオ)
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