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和文化ビジネス思考・ 花車のお話し


花車


実は、花車に複数の意味があります。

一般的には写真のような花を飾るための「花器」としての花車を言いますね。

また、平安時代には貴族や高貴な人の乗り物だった「御所車」の別名でした。

そして、これはあまり知られてはいませんが、花車を「カシャ」と読んだら、遊女を差配する女主人や茶屋の女将などを意味します。

花街では、芸妓や舞妓を花に見立てて、客が支払う揚代は「花代」と呼ばれます。

「花街」は文字通り美しい女性達の花が咲き誇る街ですね。

つまり女主人を表す「花車(カシャ)」は、そんな花を盛り、操り、動かすところからきているのだと思われます。


ところで、
世阿弥が風姿花伝で「秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず」と感動の本質を花に置き換えて言っていますね。

こうして考えてみると「花」にも多種多様の意味があります。

「花のある人」も、よく使われる言葉です。
これは、輝いている人、魅力ある人を指した言葉です。
「あの女優さんは花がある」などとも言いますね。

芸能人に限らず、人には本来花があるはずです。
花が有るか無いかは、それが表に現れるか現れないかの差なのだと思います。
幾つになっても「花のある人」になりたいし、「花のある人」でいたいですね。

千利休は利休七則で「花は野にあるように」と言っています。
これは「物の本質を見失うな」と言うことであり、人間で言えば「在り方」だと思います。

「花」は感動であり、人間の魅力だとするならば、

「花」を意識することはビジネスをする上でも大切です。

#和文化ビジネス思考 講師

成願義夫

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