走る卵屋さん④(高校時代-学校)
自分が通ったのは実家から自転車で1時間半とかなり遠い公立高校。前にも書いたが、『体育科』という特殊な学科があり、そこで勉強したいというのが大きな目的だった。県内の公立高校でスポーツを専攻することが出来る学校はここしか無かった。
クラスは1学年2クラス。40名×2で80名の体育科(後に転入があり81名に)は全員運動部に所属。『部活を辞める時は学校を辞める時だ』と最初に言われていた。皆、全国大会を目指すような生徒ばかり。中学時代にかなり活躍してきた人間ばかりだった。
それなりに我が強く入学初日にケンカして鼻血出たやつも。血気盛ん。
あっ、授業中に鼻血がでたらみんながポケットティッシュを投げてくれてた事を思い出した。笑
でも体育科のみんなは熱かった。熱くて強い仲間意識。くじけそうな時はみんなで励ましあい。「苦しい時こそ自分と戦え」「極限からの努力」「お前には無理だと言われたことをやる」みたいな名言的なものを言い合ったりして。
先生も個性爆発で。笑 朝のショートホームルームでリーゼント先生に正拳突きをくらわせられたり(この時はガラ付きのTシャツをカッターシャツの下に着てたのがNGだった)。朝のショートホームルームで先生の話を聞かないやつは「ハイ、今日から一番前~」てなって、毎日席替えがあったり。体育の授業を言葉なしで全て「ピッ、ピピーッ」て、笛で支持されたこともある。1週間治らない筋肉痛の原因となる腕立てをさせられたり。ヤクザみたいな巻き舌の先生や。かんしゃく持ちで訳わからないところでキレる先生や。
授業はやはり体育多し(普通の勉強ももちろんやります)。学年によって違ったけど3年の時は1日2時間は体育があったと思う。運動の授業が多種多様で楽しかった。野球やサッカーはもちろん、機具を使った筋トレ、卓球、剣道、柔道、ラグビー、バレー、テニス、バドミントン、水泳、ゴルフ、走高跳、円盤投げ、ハンマー投げ、やり投げ、短距離、長距離、サーキットトレーニング、大外周(7km走)、器械体操、大車輪、、、などなど。しかし体育科の授業はどの競技もハイレベル。みんな何でもできる。笑
メンタルトレーニングの授業もあった。プロジェクトXをみたり。逆境への立ち向かい方やポジティブシンキング、モチベーションの保ち方は高校時代に身につけたと言っていいと思う。
体育科では年に1回、泊りで課外実習があった。
1年生はキャンプ実習。何もない1000m級の山の上に放り出されるやつ。トイレを作るところからスタート。スコップで穴を掘ってブルーシートで囲う。そんなクレイジーな。
2年生はスキー実習。1年生の時と同じ山に行き、埋めたトイレの上をスキーで滑る。得意不得意関係無い。初心者も特訓で絶対滑れるようになって帰る。スパルタだ。
3年生は離島に連れていかれて遠泳実習。地面に足がつかない恐怖感と戦いながらちょっぴり溺れつつ長時間海を泳ぎ続ける。しかも時折りクラゲに刺されて。
修学旅行は社会科見学のようだった。東京組、大阪組に分かれて自分の興味がある企業や大学を訪問して話を聞く。自分は東京へ行った。この時が人生初の東京。スポーツ強豪大学やスポーツ関連企業へ。浦和レッズを訪問して練習風景を見学し、クラブの仕事の話を聞いたのが一番印象的だった。(野人岡野を見たw)
普通の高校(普通科など)に行っていないので分からないが、かなり特殊な学校だったと言ってもいいのではないか。でもこの学校を選んだ選択は将来の自分に多大なる影響を与えることになった。正解だった。