KSJ感想戦、もしくは敗戦の弁。
(出演者一同の集合写真。そんな顔でピースするな)
ご無沙汰しております。坂本です。
KSJ東東京大会に参加してまいりました。
響声破笛丸料という怖い名前の漢方(喉に効く)を飲んで挑みましたが、結果は1回戦敗退でした。
感想戦、と題しておきながらアレですが、めちゃくちゃ去年の話をします。昨年もわたしはやはりKSJ東東京大会にエントリーし、そしてやはり1回戦で敗退するのですが、その時に読んだ作品が「dreaming」というものです。
初めて詩作したのが、7歳の頃でした。当時わたしは金子みすゞにあり得ないほど傾倒し、同世代の子供がゲームソフト等をねだる中、それらには一切興味を示さず詩集をねだるような子供でした。
当時の将来の夢が「詩人」でした。
それから17年。高校生の頃に現代短歌の創作を始め、そこで知り合った廣川ちあき氏に導かれるままポエトリーリーディングの世界に足を踏み入れ現在。気がつけば詩人。あれ、夢叶ってる?人生の理想型が現在進行形?
だが、何故かまったく楽しくない。
それが、昨年「dreaming」を読んだ時のわたしの心境でした。昨年の東東京大会での坂本を覚えている方は「あー、はいはい」となっているはず。
1年が経ちました。
今、人生で一番、詩が楽しいです。
この心境の変化に最も驚いているのは恐らく自分なのですが、しかしKSJの日、人生における「詩が楽しい」の最高地点が秒毎に更新されてゆく確かな感覚がありました。
勿論、悔しいという気持ちが大いにあります。PSJから数えて過去4回の出場のうち今回が最も入念に準備していました。とくに11月に入ってからは永遠にチーバくんのことを考え続けるという狂った精神状態の日々を過ごしていました。だからこそ悔しい。あと0.2点のところで及ばなかったことが悔しい。卓球部の大会で負けてもほとんど悔しいと思わなかった俺が。引退試合をサボったあの俺が。
いまはただただ悔しい。
24にもなって、1週遅れの青臭い感情を味わうことになるとは思っていませんでした。
青臭い、というワードは今回読ませていただいた「狂犬」でも用いました。個人的な感覚ですが、ダセえことを認めた上でそれを肯定するための単語だと思っています。ダサくて何が悪いのか、と。
「青臭い日々はバラ色の人生とは程遠いかもしれない」と、書きました。それを反証するための歩みを止めずにいたい。だから、今後もポエトリーリーディングを続けて行きます。
末筆ですが、素敵な夜を用意してくださった大会主催の遠藤ヒツジさん・斉藤木馬さん。そして三木悠莉さん。現地・オンラインでご観覧頂いた皆様。他11名の参加者の皆様に御礼申し上げます。
優勝のコオリヒロノブさん。本当におめでとうございます。彼の朗読は自分のような破壊力勝負の詩人には到底真似できない、誠実な情緒に溢れていました。現地で聴いているときも無論素敵でしたが、3〜4日経ったちょうどこれを書いている今くらいの時期に「また聴きたいなぁ」と思わせる力もすごい。幸いにして全国大会には悔し涙を浮かべながら現地観覧する予定なので、大舞台でまた聴けることを楽しみにしています。
締め方を見失いました。以上で敗戦の弁を終えます!
坂本樹
補足:翌日寝坊しました。
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