坂本樹

詩人/劇作家/演出家/翻訳家 千葉県在住 オトズレという劇団の主宰です。wokomeと…

坂本樹

詩人/劇作家/演出家/翻訳家 千葉県在住 オトズレという劇団の主宰です。wokomeというアートユニットに所属しています。

最近の記事

オトズレの活動を再開します。

(サムネイル画像:『再生』より コトデラシオンさん撮影) 昨年10月より無期限で活動を休止していた所属団体のオトズレが、活動を再開する運びとなりました。 ーーーこのことについて私の言葉でご報告をしようと筆をとったは良いものの、ふさわしい言葉を見つけられずに筆先を泳がせています。 活動休止の際にはあれほどスムーズに書けたのに。ネガティブな決断を下すときに、その言い訳が流れるように浮かぶのが私自身の人間らしさだと解釈しています。 あえて活動休止をネガティブな決断と書きました

    • ワンマンスラムvol.5 2024.06.15 @Asakusa Stella

      開催日:2024年6月15日(土) 主催 : 坂本樹&有馬武蔵(from wokome)+ワンマンスラム実行委員会 開催形態:有観客現地開催 ※全15スラム ※全スラム、オーディエンス票による多数決制 料金: エントリー:¥3,000+1ドリンク以上の注文(当日現地精算) 観覧:¥2,500+1ドリンク以上の注文(当日現地精算) ※エントリー・ご観覧希望の方は①Twitterアカウント「ONE MAN SLAM(@OnemanSlam )」宛に、あるいは②以下のメー

      • 2024/4/9 夢の記録

        (ここでは友人の名前を仮にAとします) 野暮用があり、Aと会った。 野暮用と言っても大したものではなく、実際のところは単にお茶でも、といった感覚に近かった。待ち合わせたのはこれまでに足を運んだことのない町で、商業施設の立ち並ぶ栄えた場所というよりは寧ろ真逆の、閑静な住宅街だった。名前しか知らない町だったが、静かで良いところだと思った。春らしい陽気の昼下がりだった。 程なくしてAと合流し、駅から少し歩いたところの喫茶店に入ることになった。何でも、Aが以前から気になっていた場

        • 発狂前夜

          発狂前夜みたいな夜を、 もう何年も過ごしている。 我孫子行きの最終電車を待ちながら、 何年か前の今日に死んだミュージシャンのことを考えていた。 ようやく悲しみが薄れてきたよ。 薄れてきてしまったんだよ。 満員電車には、 誰かが帰りを待っている人が乗っている。 今日が誕生日の人が乗っている。 エンドロールの途中で席を立った人が乗っている。 人を殺したことのある人が乗っている。 明日死ぬ人が乗っている。 多分、多分ね。 いつかわたしと幸せになる人はこの中にいない。 多分

        オトズレの活動を再開します。

          SPIRIT3代目主催就任のご報告

          こんにちは。坂本です。 最近、好きな食べ物ランキングの割と上位に「海藻」が入ることに気付きました。 さて。 発表のとおり、7月より樋口三四郎さんと共にオープンマイクSPIRITの3代目主催に就任する運びとなりました。 一番驚いてるのは私です。 SPIRITは2014年に詩人の大島健夫さん・URAOCBさんによって創設された、ポエトリーリーディングのオープンマイク(観客が自由にステージに立てるイベント形式)です。その後、主催を2代目の遠藤ヒツジさん・伊藤竣泰さんに交代し6月

          SPIRIT3代目主催就任のご報告

          オトズレの活動休止について

          2月に上演した「白夜の帳」の千秋楽の朝、私は貧血で起き上がれなくなり、集合時間に1時間以上遅刻しました。その後開場中の音響卓で再び貧血を起こし、めまいと震えの中、千秋楽を見届けました。 いつも千秋楽の幕が上がった瞬間、私の書いた作品が私の手を離れていく感覚を持っています。演出家としての責務から離れ、ひとりの観客として暗い客席から舞台の眩しさを眺める時間が私は好きでした。それが当たり前のことで、自分の書いた作品が世界で一番面白いと、ずっと信じていける筈でした。 この時は、そ

          オトズレの活動休止について

          大切なご報告

          そんなものはない #エイプリルフール

          大切なご報告

          次回作とか色々

          心中させてくれ 心中させてくれよ 例えば 憧れていた人とおなじ服を買って着てみたことがある。憧れていた人は僕より背丈が小さくて、それなのに僕はそのひとと多分同じサイズのものを買ってしまったから、僕の身体には合わなくて それは、おそらく孤独に近いことだと思う。 死ぬの時は必ず僕たちは自分一人で死ななくてはならなくて、 僕の場合、死ぬ時はきっと自殺なんだと思う。 演劇がとても好きで、きっとそれは愛憎に近いものなのだろうけど、僕は演劇が好きで。 人間の状態としては、「死ぬ

          次回作とか色々

          コトノハ・ラボ 第2回開催概要

          「コトノハ・ラボ」

ポエトリースラムに強くなるために一緒に考えるスラムです。6月に日暮里・工房ムジカで第1回を開催し、おかげさまで盛況のうちに終えることが出来ました。今度はオンラインへ場を移し、第2回を開催します。 【開催日時】
10/8(土) 18:00〜22:00 ※エントリー者集合→17:45 18:00 ルール説明・カリブラージュ 18:30 1回戦 〜休憩(10分)〜 19:30 準決勝 19:55 決勝 〜休憩(10分)〜 20:20 フリートーク

          コトノハ・ラボ 第2回開催概要

          容花 第二話

          6/26 休日。昨日から雨が降っている。 昨日の森本さんとの会話が何も考えていなくても勝手に反芻されてしまう。彼の声音、視線、その全てに彼の痛みを重ねてしまう。それでいて何も分からない。分からないからこそ、どうしようもなく心が痛い。 私は幸せでいいのだろうか。 6/27 土曜日に仕事をしていたから、その代わりに休む。久しぶりに晴れたから洗濯をして、部屋の掃除をする。いつかディズニーランドに行った時のお土産のキーホルダーが出てくる。それを引き出しの奥にそっとしまう。

          容花 第二話

          容花 第一話

          ―――笹沼美里の日記より抜粋 6/17 いまごろ私の家のベランダで、びしょびしょに濡れてしまっているであろう洗濯物のことを考えながら1日を過ごした。まだ梅雨は真っ只中だ。数少ない晴れ間、という言葉を信じた今朝の自分をほんの少しだけ呪う。不意に誰もいない部屋に1人帰るのが嫌になり、残業をする。今日は金曜日だ。 例の件について佐々木さんにメールを送る。返事は今のところない。 6/18 ふり続ける雨のせいで僅かに頭が痛い。そのせいか何もやる気が起きず、夕方近くになってよう

          容花 第一話

          第1回「コトノハ・ラボ」 フリートークの記録

          坂本樹です。東京近郊で詩人として活動しています。好きな食べ物はうなぎです。 さて、先日6/25に日暮里・工房ムジカにて「コトノハ・ラボ」というスラムを開催させていただきました。 こちらが全試合の結果です↓↓ 【カリブラージュ】 遠藤ヒツジ VS 内藤奈美 >>勝者:内藤奈美 【1回戦】 第1試合 テラーフ VS 多嘉喜 >>勝者:多嘉喜 第2試合 大井悠平 VS 道山れいん >>勝者:道山れいん 第3試合 伊藤竣泰 VS TASKE >>勝者:伊藤竣泰 【決

          第1回「コトノハ・ラボ」 フリートークの記録

          コトノハ・ラボ開催概要

          スラムに強くなりてぇ〜〜〜!!! 坂本樹と申します。東京近郊で詩人・劇作家・演出家をしております。この度僭越ながらポエトリースラムを主催することになりました。題して、 「コトノハ・ラボ」 ポエトリースラムに強くなるために一緒に考えるスラムです。以下、開催概要です。 【開催日時】 6/25(土) 14:30〜17:30 (OPEN 14:00) 【会場】 日暮里 工房ムジカ (荒川区西日暮里3-14-13 日暮里駅徒歩3分) 【料金】 エントリー:500円+1ドリン

          コトノハ・ラボ開催概要

          「ビューティフル」再販に寄せて

           ご無沙汰しております。  拙作「ビューティフル」の上演台本を再販して頂くことになりました。ロシアによるウクライナ侵攻が背景にあります。収益については全額を在日ウクライナ大使館へ寄付いたします。  詳細な経緯と私からのコメントは画像をご覧ください。  脚本と私の思うところについて少しばかり補足させて頂きます。  2018年3月〜2019年9月の間、快晴プロジェクトという劇団に所属していました。本作は脱退間際の2019年夏に、劇団として参加した東京学生演劇祭のために書き下ろ

          「ビューティフル」再販に寄せて

          KSJ感想戦、もしくは敗戦の弁。

          (出演者一同の集合写真。そんな顔でピースするな) ご無沙汰しております。坂本です。 KSJ東東京大会に参加してまいりました。 響声破笛丸料という怖い名前の漢方(喉に効く)を飲んで挑みましたが、結果は1回戦敗退でした。 感想戦、と題しておきながらアレですが、めちゃくちゃ去年の話をします。昨年もわたしはやはりKSJ東東京大会にエントリーし、そしてやはり1回戦で敗退するのですが、その時に読んだ作品が「dreaming」というものです。 初めて詩作したのが、7歳の頃でした。当時わ

          KSJ感想戦、もしくは敗戦の弁。

          没プロット・未上演作品

          こんにちは。坂本です。 ふと、「頭の中にはあるけれど、まだ作品として形になってないものってどれくらいあるのだろうか?」と思ったので、プロットの棚卸しをしてみることにします。 全く上演するつもりのないもの、真剣に上演を考えているもの、すでに上演以外の形でお披露目したもの等、様々ございますので是非暇潰しにご覧ください。 ①「わたしたちの基地」 【あらすじ】 孤児院「アサガオの家」全焼事故。多くの犠牲者を出し、また施設内で横行していた虐待行為が明るみに出たことにより、事故はセン

          没プロット・未上演作品