友達がいない人は詐欺に遭う?
■「俺すげー」と言いながら誰も救わない人
闇バイトや各種詐欺について毎日のようにニュースが流れます。
これに対し、「引っかかる奴は馬鹿、自分はいかに頭が良い、絶対に引っかからない」、ということをさまざまな語り口で説明し、承認欲求を満たそうとする人々がいます。
こういう人たちは「だまされる人を減らしたい」という想いではなく「俺すげー」という方向にベクトルが向いています。
そして、結果誰も救えません。
本稿の論旨はとても単純です。
それは「闇バイトや詐欺を防ぐには友達を増やせばいい」というものです。
知り合いではありません。友達です。
■知り合いと友達の違い
知り合いと友達を区別するものとはなんでしょう。
みなさんの中で何を基準に分けていますか?
「お金を貸せるか」「家に呼べるか」などいろいろあると思います。
僕は「相手が困ってる時に助けたくなるか」だと思います。
「自分が困っている時に助けてくれそうか」だと思います。
■友達を作る方法
では友達を作るにはどうするか。
それは、話しかけて、話し続ける。これが大事だと思います。
自分から話しかけましょう。
そしていろんなことを話し合いましょう。
小学館の「マンガワン」の編集者である千代田修平さんが漫画家先生と作品について話し合う時に心がけているのが「心のパンツを脱ぐ」ということだそうです。
こちらが隠していては相手も本心を見せてくれない。こちらからすべて包み隠さず見せる。恥ずかしい部分も見せる。これが大事だそうです。
■社会に踏みとどまる
社会学者の宮台真司先生は脱社会的な事件が起きた時に「誰かなんとか言ってやれよ問題」というフレーズを用います。
もし自分が社会を逸脱しそうになった時、止めてくれるのが友達です。かっこ悪い思考や発言であることを止めてくれるのが友達です。
「俺はモテない。かっこ悪い。一生彼女ができない」と嘆いても、「バカ、かっこ悪いとか関係ねーんだよ。女に相手にされるように面白い人間になろうぜ」と返す。
他にも悩みや困りごとを話し合える友達がいるかどうかで、この社会に踏みとどまれるかどうかが決まります。
これは詐欺被害に遭うかどうかともつながっています。
自分に降りかかったうまい話が詐欺かどうか自分では判別できない時に、友達から「それ怪しくね?」と一言言ってもらえるかどうか。
友達がいることで加害者にも被害者にもなりにくい。
もちろんそれを当て込んで友達付き合いをするような、損得勘定丸出しの人付き合いはダメです。
あくまでも「困ってる時に助けたいかどうか」が重要。
友達を大事にしましょう。