『相互理解と心理学と私』
なんと言う切ないタイトルの本なんでしょう。。
これって、友達がいない、とか、どうせ自分の事なんて誰も興味ねーよー!!という自己卑下の話ではなく、「互いを理解するのはなぜこんなに難しいのか」というのを心理学の面から論証した結果をまとめているのが
本書「だれもわかってくれない」(著者ハイディ·グラント·ハルヴァーソン)
なのです。
●人は認識のエネルギーをケチる、という脳の働き
情報過多な現代において、全ての情報に万遍なくエネルギーを注いでいたら脳の活動は持たないんですね。
そのため脳がエネルギーを無駄に消費しないために、勝手に情報をカテゴライズしてしまうんです。
いわゆる「人は他人を自分が見たいよう見る=確証バイアス」が働いて、個性をイチイチ評価する事もなく、第一印象や属するグループ、優れた特性に騙される、というような誤認識をしてしまい、しかもそれを脳が自動的にやってくれるので、意識することなくやってしまう、とのようです。
なるほどなー、と。
脳がケチる、という事をここ最近読んだいろんな心理学の書物から学んだのですが、これまでは自分の身体は自動的に良い方向にやってくれるんだろうと、それこそ思い込んでいた自分としては目から鱗!!状態。
自分の身体や思考特性を理解して、それをうまく使いこなしコントロールする術が必要なんだなー、とここ最近は本当に意識するようになりました。
もっと、早く知っておきたかった、、この事実。
●認識を歪める3つのレンズ
また、他者を認識する際に自動的に人が掛けているレンズは以下の3つあるそうです。
①信用レンズ
→能力と温かみが有ることを相手に見せる事で信用を得られる。特に組織のリーダーに必要な心掛けです。
②パワーレンズ
→権力を持つと人が変わる、それは判断する事や思考する事が多すぎて、それこそ下の人に対しての処理を脳がケチってしまうから。パワーを持つ人に認められたい場合は、自分が如何に有用な人材で有ることを示す必要があるとのこと。うむ、納得。
③エゴレンズ
→自己肯定感を守るための色メガネ。相手のエゴを脅かさないために保つべき距離感や謙虚さを持つことが大事とのこと。
●「報酬追求人間」と「リスク回避人間」
また個々の性格特性として以下の2つのレンズもあるとのこと。
①促進レンズ→リスクを冒さなければ何も得れない、と考える人。
②予防レンズ→何ごとも念には念を入れて、と考える人。
私自身は完全に②の分厚いレンズ掛けちゃっていることを認識しました。。
②の人は「批判」によってモチベーションが俄然湧くタイプ。
これまで友人同僚と「褒められて伸びる質か?」、「貶されて伸びる質か?」でどのタイプ?という話をよくしてて、前者が圧倒的に多かったんですね。。
その時は私は後者で何でかなー、珍しいのかなー、と思ってはいたものの、本書でその謎が解明されたようで、妙にスッキリしたものでした。
●自分を知る、という事
コロナ禍で自宅に引き籠もり状態になったお陰か?もともと内省的な性格があったせいか、自己分析を深める事をここ半年の間で結構やりました。
♤潜在数秘術による個別セッション
♡科学的に論証された手法による性格診断ビック5
♧各種心理学書籍の熟読
これらにより、自分の思考、行動特性の強み、弱みが知れ、また科学的に人間の身体と思考の特性を理解出来たのは、ある意味コロナ禍の成果と言えるかも、と思っています。
(stay homeじゃ無かったら。外に出歩いて遊びまくっていただろう。。)
今回、特に影響を受けたその他書籍も以下に紹介しておきます。
私の読書メーターの記事でもあるので、気になったら是非とも読んで見て下さい〜!
⭐影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか / ロバート・B・チャルディーニ https://bookmeter.com/books/8092783 #読書メーター
⭐最高の体調 ~進化医学のアプローチで、過去最高のコンディションを実現する方法~ (ACTIVE HEALTH 001) / 鈴木祐 https://bookmeter.com/books/13006333 #読書メーター
(冬の夕暮れ時。夕陽と昇りかけた月のコントラストが素敵でパシャリ! 良いことも辛い事もあった2020年。来年はもっと良い一年を送れますように。。)
◇ロケジョの呟き
今回も身近なネタ無しですー(ToT)