ぷらっとふぁーむ構想
こんにちは。半農半コンサルのさかもっちです。前回「複業と本業のあいだ」で書いた、「農業複業化」により多様な営み、コモンズをつくりたい、という話をしましたので、その流れで来年以降に向けた妄想をここで書きたいと思います。
余談ですが、妄想することの大切さについて、佐宗邦威さんの「ひとりの妄想で未来は変わる」をご一読されることをお勧めします。
私の妄想は、名付けて「ぷらっとふぁーむ」。
食べる=消費するところ起点ではなく、より自然、そして自然から紡ぎ出される(生産)に近い地点で、生産者と地域の生活者、そして地域とつながっている都市生活者が交わることにより、生活者は生産者を思い、その生産物を欲し、生産者を心と身体で応援し、正当な対価を支払いたいと思うようになるのではないか。
コロナ禍で産直ECは急成長しているし、私が暮らす東京に限ってもファーマーズマーケットは各地で定期運営されている。でも、生産者と生活者は繋がっているのか?
地方に目を向けても、必ずしも生産者と生活者がつながってはおらず、普通に地場のスーパーや直売所で農産物を購入することがほとんどではないだろうか。
ちなみに以前ポケットマルシェの社員の方にお話を伺ったところ、ポケマルの産直ECを利用するお客さんで、実際にその生産者に会いに行く人は1割程度とのこと。お互いオンライン越しに顔が見えているっちゃー見えているけど・・・
生産者、そしてその生産者がいる地域に交点(ご縁)があれば、生産者と消費者はもっと有機的・持続的に繋がれるんじゃないか。
ということで、来年以降、佐久の内山・平賀エリアをベースに、「ぷらっとふぁーむ」という活動を立ち上げたいと考えています。
コンセプトは以下の3つです。
1.農トレ
2.農サポ
3.ご縁食堂
1.農トレ
農に触れ、ココロとカラダを整える。
地域内外を問わず、農業複業化プロジェクトほど定期的に作業はできないけど、ふと思いたったとき、農に触れたい人が、気軽に農作業をするきっかけとなる場。
都市生活者に限らず、地域内の人で、手の空いたときにタイミングが合えば、知り合いの農家さんのお手伝いはやってもいいよ!という人も気軽に参加できる場。
エンターテインメント性も盛り込む。例えばこんな感じ。
2.農サポ
かかりつけ農家さんを持ち、農家さんを応援し、家庭の食卓自給率を上げ、農と食の豊かな日常を描く。
かかりつけ農家さんと年間契約し、収穫物をいただく。農家さんのお手伝いをしたい人は、土づくりや農産物の栽培・収穫、発送などのお手伝いを有志で行う。特に収穫期は、年間契約の範囲で定めた農産物を自ら収穫することで、農家さんの収穫・仕分け・出荷作業の負担を軽減すると同時に、もっとも鮮度が良く、美味しい状態の農産物を手に入れることができる。
これ、欧米では割と一般的になってきていますが、いわゆるCSA(Community Supported Agriculture : 地域支援型農業)という取り組みです。CSAにご興味がある方は、参考までに、マイナビ農業の記事のリンクをご覧ください。
3.ご縁食堂
地域の旬のものを、その地域で、仲間と一緒に調理していただく。公共食堂のような位置づけの場。
ひとりでつくる → みんなでつくる
ひとりで食べる → みんなで食べる
お金の対価として食べる → ご縁で食べる
地域内にある調理設備のある場所や、コミュニティ農園のスペースをお借りし、地域内外の仲間同士、地域内で農地・農機具をお借りしている方や、地域の景観維持に尽力されている方をお誘いして、共に食卓を囲む。
こんなようなことを、来年は農業複業化プロジェクトと並走しながら、プロジェクト以外の地域内外の仲間を巻き込んで、実現したいと考えています。