Farm to Health
1.健康維持って難しい・・・
2.農ライフは太る?
3.農作業は究極のエクササイズだった
4.身体の健康と里山の景観
1.健康維持って難しい・・・
さかもっち、52歳です。学生時代、中学で陸上部、高校でラグビー部、大学でアイスホッケー部という、典型的な体育会系でした。
典型的な体育会系が社会に出て陥る罠。それは、学生時代の思い出を引きずったまま、俺は絶対太らない!と根拠のない自信を持ち続け、暴飲暴食の果てに気づいたら元に戻れない姿になってしまう・・・
はい。その通りになりました。30代になって、気づいたら学生時代から体重が10kg以上増え、筋肉のほとんどは霜降りA5ランクに昇格。当時来ていたスーツがパツパツになり、これ以上太ると全部服を買いなおさなきゃダメだ~って状態になり、健康診断結果に赤信号が複数点るようになっていました。
これはマズい!!と一念発起し、40代で食生活の改善、有酸素運動(ウォーキング)、無酸素運動(筋トレ)を組み合わせ、現在は歳の割にはまあスリムな身体を維持しているつもり。
2.農ライフは太る?
ところが最近、週末農ライフを満喫するにつれ、農作業をした後の食事と酒の格別さに浸るようになり、週末は農作業してるのに体重が増え、平日に元に戻すという日々が続くようになっていました。
特に最近、佐久滞在中は「はじめさんの家」をお借りすることになり、夜は一人で料理を一品作りながら酒を飲む、また一品作りながら飲む、というループに陥っています(苦笑)。
この流れ、ちょっとマズいな~と思い始めていた矢先、待望の(まさかの)開墾作業が発生!加えて開墾作業以外にも、イソップ(磯村)さんや隊長(井上さん)の農作業をお手伝いもしたのですが、都合3日間、ほぼ日中は農作業三昧でした。
作業をガッツリやったこともあり、夜は maru cafe の一人ディナーや、はじめさんの家で一人、酒に飲まれてしまいました~。
3.農作業は究極のエクササイズだった
週明けに東京に戻り、恐る恐る体重計に乗ってみたら・・・
なんと、あれだけ食べて飲んだのに、佐久に行く前より1kg減っていたのです!恐るべき、農作業。
どの作業がどう作用したのかは不明ですが、
僧帽筋:
鍬でひたすら休耕田に残っていた草の根絨毯をひっくり返す。
上腕二頭筋&三頭筋、インナーマッスル:
その名も「ふらみんご」(一輪車の耕運機)で根っこだらけのところを耕耘。
こりゃ~ウォーキングとか筋トレをガンガンやるより、よっぽど効くわ~(笑)。そういえば、太った農家さんって見たことないです。
農作業は究極のエクササイズなんですね。
4.身体の健康と里山の景観
冒頭でも書きましたが、人間の身体は、鍛えてる間はいいんですが、一度鍛えるのをやめたら、なし崩しに不健康に向かいます。実はこれ、農地にも言えるな~ってことを、今回の開墾作業で痛感しました。どちらも継続は力なり。
農地は人間が生きる糧である農産物を生産することを目的に、自然を切り開いてつくりあげたものですが、「農地を中心とする里山は、自然に任せて極相となった森よりも生物多様性が高くなる」、「生物多様性の高さは生活の基盤だった」(自然の哲学(じねんのてつがく)―おカネに支配された心を解放する里山の物語 高野雅夫著) と言われるように、景観を維持することが目的だったわけではなく、地域の人々の生活の基盤を維持することが、景観の維持に繋がっていたと思うのです。
複業化プロジェクトがお世話になっている内山地区も、他の日本全国の農村地帯・里山同様、地域の生活の基盤が様々な理由により、荒廃している箇所が散見されます。
でも、地域の方々からすれば、絶対、望んでそうなったわけじゃないと思います。やむに已まれぬ事情で、今回我々がお借りしている休耕田のように、最低限草刈りは定期的に行って周りの農地に迷惑が掛からないようにはしているものの、それ以上は手間を掛けていられない事情があったわけです。
ちなみにこれ(↓)が複業化でお借りしている田んぼの場所。まだまだ周りに休耕田・畑が結構あります。今年お借りした土地よりも更に開墾難易度高いところとかもあったりします。
先人たちが、生活の基盤を整えることで里山の景観をつくってきたのであれば、地域外にいても、何かのご縁でその地域に関わることになった我々のような人間が「生きるチカラ」を磨くことで、おこがましいかもしれませんが、副次的に里山の景観が少しでもいい状態になることに貢献できたらいいな、と思っています。