ひやあつのぬるさが夏にはありがたい
昼においしいうどんを食べよう…、と中野ブロードウェイの地下の「大門」。
人気の店でいつも行列ができているから早めに行こうと15分前にお店に行ったら、すでに行列。
数えてみるとボクの前に5人いる。
客席は6席だからちょうどボクで最初の一巡。こりゃラッキーと開店を待つ。
茹で釜からは湯気がもくもく。天ぷら油の明るい香りも漂ってきて、お腹がなります。
おかみさんが出てきて注文をあらかじめとる。
みんなメニューもみないで注文していく。おなじみさんか、あるいは予習をしっかりした人たちばかりです。
ボクも「かけ小ひやあつゲソ天しょうが天かすネギ普通」でお願いしますとスラスラと。
開店時間のちょっと前にはボクのあとに10人ほども並んでた。お店の電気が一斉につき、明るくなるのが営業開始の合図。行列の先頭から順に着席。ボクは末席。じっくり待ちます。
ちなみにたのんだ「ひやあつ」。
茹でた麺を水でしめ熱い汁をかけたもの。
ずっとここでは「釜かけ」だった。
水で洗わぬ麺の小麦の香りや、ぬめりをおびたむっちりとした食感が色っぽくってしばらくハマっていたんだけど、今日は趣向をかえてひやあつ。
まずゲソ天がくる。
食べやすいよう一口大に切り分けて、衣をぽってりまとわせ揚げてる。
青のりパラリと香りもおいしい。豪華な天かすみたいな感じがとても独特。
ひと口パクリ。
熱々、そして油の香りがなんとも鮮やか。サクッと天ぷら衣が壊れ、コリッとゲソが奥歯でつぶれる。たこ焼きみたいな味や香りがするのがオモシロイ。
そしてうどんがやってくる。
汁がスッキリすきとおってます。麺を洗った証の見事な透明感。
汁をズズッとすすってみるとちょっとぬるめで旨みや香りを強く感じる。出汁の風味が最も豊かになる温度帯。
こりゃいいぞ!ってニッコリします。
麺はほどよくこしが残って歯ごたえがよく、とぅるんとなめらか。唇を撫でる感じが色っぽい。熱い汁の中で徐々に熱がはいってやわらかになっていくけど、ずっと歯ごたえは残ったまま。
汁がとんでもなくおいしいんですネ。いりこの香りに軽い渋み、昆布の甘みに節の酸味があとくちキリッとひきしめる。
ゲソ天をいれると油のコクが出汁のうま味をふくらませ、一心不乱にズルズルゴクゴク。
お腹の中におさまった。
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