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だし茶漬け「えん」を考えてみる
出汁かけ茶漬けの「えん」に来てみる。
新宿駅にくっつくように立地している商業ビルの地下の店。いつも女性でにぎわっている。
今、すごく勢いのあるチェーンストアのひとつでしょう。
最初からお茶漬け専門店としてチェーン化を構えて作った店かというと、決してそうじゃなかったんじゃないかと思う。
「日本のご馳走えん」という、調味料や出汁、ご飯のお供を集めた食品物販店の試食コーナーみたいな感じで出来上がった店。
その店にはおいしいお米や出汁があり、漬物だったりレトルト、真空パックの惣菜が売られててそれらを使えばおいしいお茶漬けができるから…、ってそんな提案が案外受けて、その部分だけが一人歩きしてチェーンになった。オモシロイ。
ただおそらく同様のコンセプトを彼らに先駆けて展開したのは「こめらく」って店で、けれど彼らは足踏みをした。足踏みの間に「えん」が次々お店を作って今や、この業態の代表は「えん」になっちゃった。理由は物販を持っていたかいなかったか…、という部分にあると思うのです。
物販商品をベースにできた商品はブレが少なく、作る人の技量をあまり要求しない。それに物販の売り場効率は飲食店比べて高い。だから家賃を払い易い構造を作り易いということがあったのでしょう。勉強です。
今日はふたつのお茶漬けをハーフハーフでたのしむセット。
鯛茶漬けと梅としらすの茶漬けをたのむ。
どちらもご飯のサイズは小。
おやつサイズで、虫養いとしゃれてみる。
お茶漬けの他には豆腐のごまだれかけ。これも物販の商品です。
漬物、金平蓮根にしてもここでできたものではなくて、けれどそれでも十分おいしく悪くないなと思ってしまう。出汁の入った土瓶が揃って、お膳の上をにぎやかにする。フルサイズだとご飯と鯛の胡麻和えが別々の器に入ってやってくる。ハーフサイズは最初からご飯の上にのっかって、しかも器はシャープな黒色。いつもと違った景色がたのしい。
まずは一口、鯛の胡麻和えをそのまま食べる。ネットリとした鯛の切り身のネットリ感を、濃厚ごまだれのネットリ感が一層引き立ておいしいこと。
出汁をかけると胡麻の香りが目を覚まし、出汁の香りと一緒になって鼻をくすぐる。お腹が鳴ります。さらりとご飯と一緒に食べると味わい濃厚。ごまだれまじりの出汁をまとったご飯が、舌の上を滑って転がるような感覚。オキニイリ。
一方、梅としらすの器にかけた出汁は出汁そのものの香りや味わい。鰹節の酸味がすっきりと、最後に軽い酸味を残す。
どちらもおいしくはあるのだけれど、鯛ゴマ茶漬けの濃厚でぽってりとした喉越しがやっぱりおいしい。オモシロイ。惣菜の名残で笑顔を描きました!