極太の麺、ジャンボなゲソ天、一由のそば
太いそばがボクを呼ぶ。日暮里の「一由そば」にやってきた。
お店の外まで行列ができるにぎわい。
駅前でもなく大きな通りに面しているわけでなく、それでもこうしてにぎわっている。ワザワザ来る人たちがこんなにも多いってスゴいことです。
本物だけがもつ力。
お店の前で待ってる間、ずっとおいしい出汁と天ぷらを揚げる匂いがしてるのネ。お腹がギュルギュル、よだれもたまる。
厨房前のカウンターの右手には宙吊りのショーケース、左側には箱型のショーケース。中には揚げたての天ぷらやサイド商品が収まっている。
「げそ寿司」っていうのがおいしくってネ。
細かく刻んだ紅生姜をご飯に混ぜて酢飯のようにしたものに刻んだゲソをびっしり貼り付け押し寿司状に仕上げたもの。今日もそれを食べようと思ってきたけど、残念ながら売り切れだった。
太そばにジャンボげそ天と紅生姜天をのせてとお願いします。
目の前で麺をちゃちゃっと茹でて丼に移して上に天ぷら。
そこに汁を注いで刻んだネギをあしらい出来上がり。
基本立ち喰いの店なんだけど、ひとつだけ置かれたテーブルがちょうどあき、文字通り腰を据えて味わう。
ジャンボげそ天も紅生姜天も大きくてそばをすっかり隠してる。
箸で持ち上げると、やっぱり太い。
太いだけじゃなくて角張っていて断面はほぼ正方形。
そして色黒。
テーブルの上には刻んだ赤唐辛子がおかれてる。七味や一味もおかれているのだけど、それらの直接的な辛みと違って汁にじんわり辛みが溶け出す感じが好きでオキニイリ。
汁も色黒。けれど不思議なほどにさっぱりとして醤油くささを感じない。出汁がしっかりしているからこそなんでしょう…、赤唐辛子の辛みが混ざると甘さが引き立ち、なんともうまい。
ぶつ切りにしたゲソがゴロゴロ入ったゲソ天や紅生姜天が汁に浸かって崩れていきます。ゲソがゴツンゴツンと奥歯を叩きクニュクニュ潰れ、紅生姜の酸味や辛みが汁に混じっていくのがたのしい。
太い麺はさすがにスルスル啜り上げることができなくてモグモグ食べることになる。最初はモサモサするんだけれど、噛んでるうちにゆっくりとろけてそばの香りを吐き出すおいしさ。
そばが半分ほどもなくなる頃には汁に天ぷら油のコクがうつり衣もとけてとろんとしてくる。おいしくっておいしくて、ゲソや紅生姜と一緒にゴクゴク飲んでたら、結局、器の中は空っぽ。
体あったか、お腹もしっかり満ちました。
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