精肉店のステーキ丼のち、エスプレッソトニック
ひさしぶりに高島屋にくる。新宿の駅に直結した百貨店。食品フロアの品揃えが好きでよく来てた。
伊勢丹のデパ地下、特に生鮮売り場の品揃えは浮世離れしていて何周しても夜の献立が決まらない。
高島屋の食品売り場はリアリティがあるとでもいいますか…、ほどよい品質の食品がズラリ揃って好きな場所。
イートインが数軒あっておいしいものを気軽に食べることができるのもありがたい。
今半の精肉店に併設されたイートインが特にステキでオキニイリ。
すき焼き定食とステーキ丼が用意されてて、それぞれ肉の部位で値段が変わる。
ステーキ丼を一番手軽なもも肉でとお願いをしてしばし待つ。
ちなみに注文するのはイートインのカウンター越し。
肉の下ごしらえをひたすらしている職人さん。
けれどお金を払うのは精肉売り場の販売員さんというのが独特。
料理を作るのは肉を切ってた職人さんで、なんだか特別なまかない料理を食べてみるたいな感じが愉快。
１０分ちょっとで料理は完成。
作ってくれた職人さんがわざわざ料理を運んでくれる。
ステーキ丼に味噌汁、漬物でひと揃え。
こんがり焼かれた牛もも肉に青梗菜にしめじにネギ。牛肉の厚みはほどよく芯の部分はまだロゼ色という見事な焼き色。自分の脂で表面ツヤツヤ輝いて焦げた醤油の香りもおいしい。
甘めの醤油タレはどことなく蒲焼のタレのようで、脂ののった素材を焼くのにこれほど適したおいしいタレは他になかろうという感じ。
熟成がほどよくきいていたのでしょう。
ひと口目にはほんの少しのすえたような匂い…、つまり熟成臭がする。
それも一瞬。噛むとざっくり歯切れてジュワッと染み出す肉汁で口が潤う。焦げた脂やタレの香りが鼻から抜けて熟成臭が気にならなくなる。あとはひたすらおいしい香りと溢れる旨みにうっとりするだけ。
硬めに炊かれたご飯の状態も脂のほどよく乗った肉にピッタリ。ネギがバリッと壊れて中から甘い芯がとろけてでてくるところもまたオゴチソウ。山椒をパラリパラリとふりかけながらあっという間にお腹におさまる。オゴチソウ。
新宿三丁目から新宿通りを東に歩く。
新宿二丁目の仲通りにさしかかると左側を見るとオールシーズンズコーヒーが見えてくる。お店の外に人が並んでいないと、しめしめってお店に入ってお茶を飲みたくなっちゃうの。
今日がそんなラッキーデー。
喉をシュワシュワさせたくてエスプレッソトニックを飲むことにする。
氷の入ったグラスにトニックウォーター。
エスプレッソをそっと浮かべて仕上げる飲み物。ドライライムとローズマリーを彩りにして見た目がすでに涼しくていい。
トニックウォータと出会ったことでエスプレッソが苦味よりも酸味を発揮するのが不思議。
トニックウォーターの苦味と甘みでエスプレッソをフルーティーに感じるところもオモシロイ。
ゴクリゴクリとゆっくり飲んで、頭もお腹もスッキリします。オキニイリ。