好きだった排骨担々麺にパクチーのせて…
お盆を終えて、タナカくんの月命日が近づいてくる。
今日は彼が大好きだったものを食べよう…、と思って赤坂見附まで来た。
「希須林」の坦々麺の専門店。
日曜だからそれほど混んでないだろう…、と思って開店時間を10分過ぎた頃に到着。お店の中はぎっしり満席。待ってる人も何人か。
お店の外でしばらく待つことになったんだけど、待つべき場所に空調の室外機が置かれているから熱風の中でしばらく待った。これもおいしく坦々麺を食べる修行と思って待って、お店に入って食券を買う。
排骨坦々麺の大辛にパクチー終えて1700円。
券売機の上におしぼりを入れた冷蔵庫が置かれてて、そこからおしぼりとって席につく。
厨房をぐるりと囲む9席だけのカウンター。茹で麺機の横に中華鍋がデンッと置かれて麺が仕上がるのにあわせて野菜を炒めてく。
炎が立てるボーボーという音。五徳に鍋がガンガンあたり、鉄のオタマが鍋肌擦る音が混じって厨房の中はにぎやかになる。同時においしい匂いもしてきて、そして完成。
ボリューム満点の排骨坦々麺。
赤坂の町は坦々麺の専門店の多い町。
この近所にも「はしご」があって、ボクはそちらが好きだった。
タナカくんはここのが好き。
赤坂で飲んだ〆の坦々麺をどちらにするか、いつもジャンケンで決めていた。
タナカくんが何を出すか不思議と見当がつくんですよね…、いつも勝ってた。たまには負けてあげればよかった…、ってしたたか後悔。
ここの坦々麺にはモヤシと青菜、キクラゲの炒め物がのっている。これをボクは邪魔に感じて、タナカくんは好きだったのね。
確かに辛いスープの合間の口安め的でもあり、シャキシャキとした食感もオモシロイ。
麺は細め。ただハリがある。表面もツルンとしていて歯切れも決して悪くない。ひさしぶりに食べると、これも案外うまいじゃないか…、ってニッコリします。
スープは胡麻の渋みがほどよきアクセント。大辛だから当然辛みはしっかりしていて、けれど痺れはほとんどないのネ。山椒油が別に用意されていて好みで痺れを調節できる。
旨辛味は好きだったけど、タナカくんもボクも痺れに弱かったからうれしい配慮。大きな中華包丁でダンダンダンッて切ってのっけた捩れて揚がった排骨は、顎をガツンと叩いてバリバリ壊れおいしい香りをまき散らしつつ口の中をにぎやかにするオゴチソウ。
お酢を注げばうま味が混じりゴマのエグミもやわらかになる。サービスご飯に搾菜のせてバクバク食べてお腹いっぱい。お腹も気持ちもよろこんだ!