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肉の万世、ジャンボハンバーグに和牛切り落としの鉄板焼

夕食を新宿で。
定食のような食事をしたかったのです。ご飯がおいしくおかずが選べて、味噌汁が出来立てだったりしたら最高。昔はそういうお店が新宿にもいくつもあった。けれどどんどん少なくなって、しかも日曜、夜のこと。何軒か思い浮かびはしたけれど実力不足で、結局、万世にした。
ハンバーグや肉料理がおいしい洋食屋さんだから、厳密に言えば定食の店ではない。けれどご飯がおいしく、ナイフフォークよりもお箸が似合う。料理もどれもがご飯に合うように出来上がっていて、洋風定食っていってもいいような感じさえする。
気軽なムードなんだけど、お店の人は黒いベストに蝶ネクタイ。背筋がシャンとまっすぐ伸びてて凛々しくしかもテキパキ働く。好きな店。

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今日は寒くて雨が降っているからか、お店はのんびり。すぐに座れた。メインを選んでセットのサラダがまず到着。冷たくしかもパリッと状態見事なレタス。歯茎や前歯をくすぐるような歯応え心地よいことにニッコリしながらお腹を空かす。

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夜のセットはスープか豚汁を選べるシステム。
ボクは豚汁。友人はコーンポタージュ。豚汁はご飯のお供だからご飯と一緒に、スープは最初にやってくる。ぽってりとした喉越しでとうもろこしの風味や味がどっしりとした上等スープ。お腹が開く。

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おかずの足しにとパーコー追加。薄切り豚バラ肉をカリッと揚げて細かく刻んでサクッと味わう。ネギと大葉が良きアクセント。

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メインはふたつ。二人で分ける。
ひとつはジャンボハンバーグ。
ジャンボという言葉って、かつて最上級の贅沢を表す言葉のひとつだった。
ジャンボジェットは夢の飛行機。
ジャンボハンバーグはしあわせを約束してくれる食べ物だった。
大きいことがいいことだった無邪気な時代が終わりをむかえ、やれ銘柄だ、やれ挽肉のメッシュは何ミリと面倒臭い主張がはびこり、ジャンボはひっそり、表舞台から降りちゃった。
でも大きいからこそふっくらと仕上がり表面カリッと焦げたハンバーグのおいしいことに変わりはなくて、しかも目玉焼きまでついてくる。デミグラスソースの下にはとろけたチェダーチーズがたっぷり潜み、ナツメグの香りが食欲誘うオゴチソウ。

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もうひとつのメインは和牛切り落としの鉄板焼き。
ステーキがおいしい店で、しかも精肉部を今でももった会社です。だからおいしい葉材がたくさん手に入る。それをたっぷり200gほど。玉ねぎ、もやし、キャベツ、にんじんと一緒に炒めて熱々にした鉄板に乗せて仕上げる。

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味は塩と胡椒と最小限。芥子醤油のタレに浸して食べるのだけど、このタレがおいしい。
正真正銘、醤油と芥子だけでできてて余計なものが入ってない。最初は味が単純で、けれど食べてくださいうちに肉に油や炒め野菜の風味が混じって、味がぐんぐん良くなっていく。自分でタレを育てて食べてる感じがたのしい。

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タレに浸してご飯にのせる。ハンバーグもご飯にのせる。それでご飯が育っていくのもまたたのしい。いりこの香りの豚汁も豚バラ肉がたっぷりはいってまるでご飯のおかずのようです。オキニイリ。


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