見出し画像

喉に涼しい台湾豆花

冷たいものを体が欲する。かき氷にしようかと思ったけれど、そこまで冷たいものじゃなく、やさしく冷たいものが食べたくそれで「合作社」にやってくる。

ここの豆花が大好きで、それできたらばお店はにぎやか。
女性のお客さまばかりでしかも誰ひとりとして日本語を喋っていない。
日本に住んでる台湾の人たちが、ふるさとの味を求めてやってくるお店。遅めの昼どきということもあって、みんな食事をしていて甘いものをたのんでいるのはボクひとり。
オジサンちょっと気恥ずかし(笑)。

お店の人も台湾の人。おばあちゃんの時代のレシピで料理を作っているんだという。台湾出身の人たちに人気があって当然なのでありましょう。
「情熱レモン豆花」に緑豆追加でお願いしました。オキニイリの組み合わせ。

厨房の方からシャリシャリ、氷をひっかく音がする。
しばらく静かになったかと思うと、再びシャリシャリ音がしてボクの豆花が出来上がる。

今日は特別、暑かったからでしょう。
氷が半分溶けちゃってたのがちょっと残念。その分、シロップがいつも以上にひんやり冷たい。

茹でた緑豆がたっぷりと、レモンやライムのスライスが彩り添える涼しいひと鉢。
ステンレスのレンゲを入れると豆腐のかたまりがゆらりと揺れて浮き上がる。

口に含むとフルンととろけて豆の香りを残して消える。
豆腐に無数にあいた穴から味が染み込むからでしょう…、シロップ自体はゴクゴク飲めるほどやさしい味なのに、豆腐にしっかり味がついてる。

黒糖系のやさしいけれどコクのある甘みにレモンやライムの酸味がまじって後口スッキリ。
緑豆はホツホツ壊れて豆腐と混ざって風味をつける。豆の甘みが豆腐の持ち味ひきたてて、レモンの酸味をくっきりさせる。
豆腐の下には愛玉子が隠れてる。

ドゥルンと粘って、レンゲで持ち上げようにも逃げ回って難儀する。食感頑丈、ツルンとなめらか。これが植物由来のものだとは思えぬほどに力強くて、お腹をひんやり涼しくさせる。
ふんわり、トゥルン、ほつほつと食感にぎやか、食べはじめると止まらずたちまち器は空っぽ。器の底には店のロゴ。

冷たいお水をゴクリと飲めば、口もスッキリ、涼しくなった。

それにしても「1人必ず一品たのんで」とわざわざ書いて告知しなくちゃいけないのってどういうコト?って、日本の劣化を憂います。


いいなと思ったら応援しよう!