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シニアがよろこぶバフェのたのしみ

ひさしぶりに「響」のランチ。

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サントリー系の外食会社がやってる店で、開業した当初は「ダイナミックキッチン響」って名前だった。
オープンキッチンで作り出される日本料理と韓国料理をほどよく取り混ぜたフュージョン料理で酒をたのしむ…、って趣向のお店。
ランチタイムはキッチン前のカウンターをバフェに見立てて、バフェ付きランチが売り物。
いつも行列ができるほどの人気だった。
それが一時期ランチ営業がなくなって、さみしいなぁ…、と思っていたらめでたく復活。
ただし週末限定。値段も2000円前後と新宿のランチとしてはかなり強気の値段になってて、どうなんだろうと思って来てみた。そしたらこれがかなりの人気でびっくりします。
しかも客層が以前の若い人たちメインからシニアに変わった。見渡す限りシルバーヘア。しかもみんな元気でバフェをお替り、もりもり食べてる。

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バフェの内容は惣菜料理が中心で、いわゆるサラダバーじゃないのがやさしい。豆腐や切り干し大根。サラダもレンコンのマヨネーズ和えや春雨サラダとあらかじめ調理されたものがほとんど。
牛すじと大根の煮込みスープや里芋のクリーム煮、高野豆腐とあたたかい料理も適度に揃って味に変化があるのがうれしい。

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じぃさま比率が今日は高くて、みんな惣菜つまみにビールを飲んでる。
ビールはじぃさんのスイーツだなぁ…、飲めば飲むほど陽気になって話がはずむ。見れば厨房の中もじぃさんばっかり。ホールは笑顔の外国人。なんだか未来のレストランを見ているみたいな気持ちがしてくる。

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メインの料理が10種類ほどあって、それらは厨房から出来たてが運ばれてくる。
お膳の上にメインの料理とご飯と汁。
ご飯や汁がバフェのカウンターに置かれていないというのが、お店の品位をある程度保つ役目を果たしているのでしょう。
主食がセルフで食べ放題…、となるとそれは「お腹いっぱい食べてね」というメッセージ。若い人たちが喜ぶお店。
おかずや前菜だけが並ぶバフェは「好きなものを好きなだけ召し上がってね」ということで、老若男女問わぬたのしみ。わかってるなぁ…、って感心します。

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ちなみに一番人気はサイコロステーキに4種類の料理の中から一つ選んで盛り合わせという提案で、ボクはチキン南蛮をサイドにたのむ。サイコロステーキは顎を必死に使って食べるタイプでまぁ、そこそこ(笑)。鶏むね肉をボロボロになるまで叩いてガリッと衣をまとわせたチキン南蛮は、酸っぱく甘く、なによりタルタルソースがおいしくてよし。

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友人は「鰤のりゅうきゅう」をサイドに選んだ。脂ののった薄切りの魚を漬けにして胡麻をふりかけ食べる料理。芸術的な切り身の薄さにびっくりするも、ネットリとした浸かり具合にご飯と相性抜群なることなかなか上等。
それにしてもこの店に限らず今のシニアは元気です。

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シニアは裕福だからねぇ…、と諦め顔でいう人がいる。たしかに可処分所得が他の世代に比べて多いかも知れず、けれど彼らの財布のほとんどは増えぬ財布。減り続けるだけ。にもかかわらずちょっと上等な飲食店で彼らが目立つのは「外食にお金を使う」習慣があるからなんだろうなぁ…。娯楽の主役が外食だった時代に生きた人たち。もしかしたらボクの世代がその最後の生き残りなのかもと思うと、外食産業の未来が不安になってしまう。


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