そして早速ロイヤルホストでパンケーキを食べてきました!
ロイヤルホストはサービス付きの料理をたのしむレストラン。
料理だけを評価するのじゃなくて、お店の雰囲気、サービスと一緒に評価しないと真価がわからない。
…、とそれでロイヤルホストの朝に来る。
例の炎上番組のおかげもあってかお店はほどよくにぎわってくる。パンケーキを注文する人も目立って、炎上商法的な効果もあったのか、って思ったりもする。オモシロイ。
モーニングパンケーキのドリンクバー付き、ソーセージを追加しました。780円と良き値段。
ドリンクバー周りもキレイに整い気持ちよい。
「お食事の準備をさせていただきます」とテーブルの上がにぎやかになる。サービスを受けているという実感にニッコリします。
もっともおじさん正社員さんは疲れ果ててかぼんやりとしたサービスだけど、女性スタッフのキビキビとした心地よいリズムと笑顔、確実な仕事にいまさらながら感心します。
ちょっと待ちます。じっくり待ちます。アイスティーを飲みながら10分ほどで料理が到着。
3枚重ねのとても普通のパンケーキ。
評価した人たちは、家では絶対作れそうにない料理で客を煙にまくことで、浮世離れした金をふんだくるのが上手な人たちだからわからないのかもしれないけれど、誰にでも作れそうに見えて実は作ることがむつかしいものを作り続けることもすごく大変。
昔、妹が家の近所のロイヤルホストでバイトしてたとき、休日に父が行ってパンケーキを頼もうとすると「こんな忙しいときに厨房を忙しくするような注文はやめて」って父を叱りつけてた。渋々、父はケーキをたのんで我慢していた。それほど緊張する料理。
このパンケーキをこよなく愛したロイヤルホストの創業者流の食べ方をする。
まず一枚一枚をバラバラにしてバターを塗り込む。
再び重ねて8つに切ります。
3枚重ねを8つに切ったひと塊りを口に入れると、ちょうど口いっぱいを満たす大きさ。
だから3枚。
この大きさで焼き上げる。
最初は一切れ、シロップつけずにそのまま食べる。
モサっとしている。
時流の料理がお得意な口どけだとかなめらかだとかと無縁の食感。
口がちょっとびっくりし唾液をねだる。
唾液は最良の調味料のひとつです。生地をとろかし小麦とバターの風味、旨みが口に広がる。そしてそこにメープルシロップ。
安価なメープル風シロップでなくメープルシロップをまとい飲み込みしっとりとなる。口に含むとなめらかで、噛むとコツンコツンと層をなした生地が奥歯を叩くたのしさ。
ソーセージにメープルシロップがついて甘辛味になるのもゴチソウ。メープルシロップをカフェラテに注いでメープルラテを作ってお腹をあっため気持ちも満たす。
一度に10個のオーダーがほぼ同時に入ってこの品質のものを提供し続けられるか。しかもそれと同時に他の料理の注文が次々入っていく中で確実な仕事をするだけの仕組みがあるのか…。
予約前提。お客さまの選択肢をギリギリ削って作りたいものを作ってあてがう。一流という冠をかぶってぬくぬく守られている人とは違った苦労があるのが産業レストラン。
彼らを評価する番組があってもいいけど、その逆の番組もなくちゃ不公平。強者と弱者の戦いじゃなく、強者同士のいがみ合い。一流を名乗るシェフ同士が罵り合うようなスリルに満ちた番組をみてみたいけど、テレビじゃ無理に違いない。