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月命日の天丼、シェカラート

尾張屋の本店で天丼を食べることにする。

タナカくんは猫舌でした。それにゆっくり味わいながら食べる人でもあったから熱いそばはあんまり得意じゃなかったのネ。
尾張屋のエビの天ぷらが大好きで、けれど天せいろにするとなんだか損した気持ちになると言ってた。

たしかに尾張屋のそばはボクも冷たいのより熱い汁そばがおいしく感じる。でも汁そばの麺は繊細。食べてるうちに伸びちゃいけないと思って気持ちが焦るから、天丼をたのむことが多かった。

入り口脇のショーケースにも何にも目立って上天重のサンプルが置かれています。
自信がある上、人気の料理ということでしょう。
いつもたのんだ並天丼。ご飯控えめでお願いします。

蓋付きの丼でやってくる。
蓋から尻尾が2本並んではみ出す姿が豪快です。
ご飯大盛りでたのむと蓋が閉まりきらないほどに豪勢。
蓋の隙間から甘いタレの匂いがほのかに漂ってきて、蓋を開けると一気に香りが噴き出してくる。

天ぷら油のずっしりとした甘い香りに焦げたような香ばしいタレの香りが鼻をくすぐり、食べる前からもうおいしい。
エビは太くてたくましい。
伸ばしすぎず身縮みもなく、噛むとブリンとはじけるように前歯で歯切れ、むっちりとした肉感的な食感にウットリしちゃう。
タレは甘辛。けど甘すぎず、エビそのものの甘みや旨みが引き立つ仕上がり。それが2尾もついてくるのがうれしくて、野菜だとかキスやイカなど他のネタを使わずエビだけで勝負している潔さがまた好きだった。

ご飯も好みの炊き加減。若干硬めでパラッと散らかり口の中をにぎやかにする。天ぷらの油やタレがからみご飯の粒のひとつひとつがスベスベしているように感じる。
フーフー、ハフハフ。いつもニコニコしながら食べてた。

添えられている汁がしっかりした味わいで、天丼のタレや油に負けないの。かまぼこに麩、そして三つ葉が浮かんで熱々。
きゅうりにたくわん、しば漬けと漬物もいつも変わらずこの3種類。バリバリ壊れるたくわんがことにおいしくオキニイリ。

エビの尻尾を最後に残し、バリバリ噛んで味わってお茶をゴクリと飲んでニッコリ。思い出します…、なつかしい。

食後に「フグレンアサクサ」。
インバウンド人気ですごいことになっちゃってます。お店の外まで長い行列。その国籍の多彩なことはもしかしたら都内随一かもしれません。
浅草という場所。しかも特徴のあるコーヒーの店。

のんびりする人もいるけれど、ふらっと立ち寄りクイッと飲んで一息ついたら出ていく人がほとんどで観光客の気持ちは先へ先へと急ぐからでしょう。回転よくって並んでいてもあまり待たずに座れるところもいいのでしょう。
ラテシェケラートを飲んでみる。

ステンレスのシェイカーにエスプレッソに砂糖を入れて、カシャカシャ勢いよくシェイクする。
氷をぎっしり詰め込んだグラスに注いで、最後にミルクを注いで完成。

ふっくらとした泡がおいしくほどよき甘さに酸味に苦さ。
シェイクしたからなのでしょう…、味わいなめらかで氷に張り付く泡までおいしい。オキニイリ。


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