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あんこを食べるかき氷

かき氷の季節になりました。

かき氷にはいろんなスタイルがある。
氷を食べるかき氷。
シロップにこだわりをもったかき氷があるかと思えば、アイスクリームやフルーツをおいしく食べるためのかき氷なんていうのもある。
当然、食感も多彩で、シャリシャリからサラサラ、あるいはクリーミーでなめらかなものもある。
ひと言でかき氷と言えない多彩さ。
それがかき氷の魅力的でいとおしいところ。

あんこを食べるかき氷…、なんていうのもあったりします。

和菓子の虎屋がやってる新しいスタイルの和菓子のお店「あんスタンド」。
テーマはあんこ。
ジャムやチョコやキャラメルのスプレッドのように手軽に「塗って」たのしむことができるようにあんこを調整。ガラスの瓶に入れて売ってる。
そのあんペーストを使ったコッペパンやバタートーストなんかが売りで、夏には天然氷のかき氷を作って売ってる。
ちょうど先週あたりから夏の商品がはじまったようで、やってきてみる。

練乳、抹茶、練乳抹茶と3種類。
抹茶と練乳抹茶をたのんで注文。5分くらいで商品到着。プラスティックのカップにたっぷり。スプーンもプラスティックだから伊勢丹にある虎屋菓寮と比べて贅沢感にはかけるけど、こっちの方が商品自体はしっかりしてる。

まず氷がサラサラふわふわ。
カップにふっくら氷をかいたらシロップ。
それから上に再びサラサラ、氷をのせて抹茶シロップか練乳シロップをかけて仕上げる。
器のへりにあんペースト。

抹茶の苦味や香りがゆたかでしっかり甘い。
甘いのだけど氷がさらりとたちまち溶けて甘みをしっかり流してくれる。だからずっと自然な甘みが舌の上にはある状態で、食べ続けても疲れない。
頭がキーンとしないところが天然ふわふわ氷のありがたいとこ。
あんペーストと一緒に氷を食べるととろける。
普通のあんこと違って、あんペーストはもともとやわらか、なめらかでそれが氷と一緒になると、冷たいあんこが口の中にあってとろけるように感じる。
そのさま、クリーミーであんこのシャーベットのように口が思い込む。冷たく、けれど冷たすぎず、甘くてなのにスッキリしてる。
オキニイリ。

ちなみにあんスタンドのカウンターに陶器でできたウォターサーバーが置かれてる。
イートインで食べる人のための便宜という雅なもてなしなんだけど、外人さんがなんのためらいもなく入ってきて水だけ飲んで出ていった。あまりにそれが堂々としててお店の人も含めてみんな呆気にとられて見送った。

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