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カツカレー丼

街の人出と一緒に夏の暑さもピークを超えて今日は辛くて体を芯から温めるおいしいものをお昼にしようと「泰明庵」。

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厨房と客席を仕切る壁いっぱいにおびただしい数の料理札。

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熱いの、せいろに冷たいぶっかけ。天ぷらの専門店もできようほどの多彩なネタが揃ってて、丼、蕎麦前と気軽な蕎麦屋にあってほしいものはもれなく揃う。
中でも充実していておいしいと評判なのがカレー系。冬のせりの季節にはせりカレーそばを目当ての人で毎年賑わう、この界隈の風物詩。
今日の目当ては「カツカレー丼」。

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カツカレーでもなくカレー丼でもなくカツカレー丼。出汁で玉ねぎと豚バラ肉、揚げおきのとんかつをクツクツ煮込んでカレー粉をとき、餡で閉じたものを熱々のご飯の上にたっぷり流して出来上がり。

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ちなみにこれをたのむとお店の人が「カレーの下はご飯でいいですか?」って聞く。そばを選べばカレー南蛮そばのかつのせって料理になるのだけれど、基本がカレー丼であってカレーそばでないというのがオモシロイ。

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もともとここの熱いかけ汁は荒々しくて力強い。節独特の酸味や苦味、エグミにコクが混じり合いくっきりとしたうま味、風味はなんとも独特。その力強さ故に癖のある芹のような食材も易易と手懐けてしまうほどにて、カレーとの相性がまた抜群。

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じっくりと時間をかけて煮込んで仕上げているから、ただかけるだけのカツカレーと違ってカツは熱々。芯まで味が染み込んでご飯、具材との一体感が心憎いほど。丼をもちサラサラハフハフお腹に収める。流れる汗が心地よい。


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