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経営にロマンは必要?それとも邪魔モノ?①

40年以上もコンサルタントをやっていると、あのとき、ああしておけばよかったと思うことがいくつもある。

たとえば30年近く前のこと。
食品メーカーとうどんのチェーン店を作るプロジェクトを仕切ったことがありました。
おいしいうどんと上等な出汁。
ホッとできる空間でくつろぎながら、大衆的な値段でたのしむことができる店。
コンセプトはシンプルでした。
おいしいうどんといえば当時、まだ全国的ではなかった製麺所スタイルの讃岐うどんの店が一番わかりやすくて、それを下敷きにしようかと初期のアイディアはそうだった。
けれどタイアップした食品メーカーは冷凍うどんの最大手。
結局冷凍うどんを使うことが前提となり、できたお店はうどんファミリーレストラン。
失敗しました。
敗戦処理の苦い仕事をしはじめた、そのタイミングで丸亀製麺が誕生し、あぁ、やっぱりこれが正解だった…、と思うもすでに手遅れだった。

あるでん亭でいまだ現役のオリジナルのパスタボイラーをみるにつけ、思い出しては悔むこと。

イタリア料理をイノベーションすることで人をしあわせにしようじゃないかとはじめるも、実を結ぶことなく終わったあるプロジェクト。
それは日本に進出したいというアメリカのレストランチェーンとの提携交渉を破断させることからはじまりました。
終わらせることからはじまったという、あまり例のない印象的な仕事の顛末。
経営にロマンは果たして必要か…、というちょっと苦い話をします。
前編後編、まず前編。

ちなみに今日のトップ画像選びは苦労しました。
ロマン、浪漫、ロマンティックとキーワードを変え画像検索してみるもどれもラブロマンス系の画像ばかりがでてくる。
「roman」で検索すると「ローマ風」な画像が出てくる。
そう言えば、ロマンは18世紀から19世紀前半にかけてヨーロッパで流行った「感受性や主観に重きをおいた精神運動」…、ロマン主義が語源。
理性的で合理的な発想の対極にあるものなんだと思うとなるほど…、と思ってしまう。
黄昏のコロッセオを選んで貼りました。


一緒にアメリカに行ってくれないかという依頼からはじまりました

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