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閉店、継承、何も変わらず万事よし!
突然の閉店。社員による暖簾の継承。場所を変えて再オープンというあまり例のない生き残りを果たした「キッチン南海」にくる。
開店時間の15分前というのにもう開店待ちの人がいて開店時には一回転以上の行列。
相変わらずの人気にビックリ。
キッチンに面したカウンター、窓に面したカウンターとカウンター席だけ。厨房の中には見慣れた顔でなんだか戻ってきたって感じにニッコリ。ホッとする。
ボクの目の前にはカレーが入った寸胴鍋。7割近い人がカレーでしょうか…、特徴的な黒いカレーが山盛りのご飯の上に注がれる様、香りにお腹がグーとなる。
ここではいつもヒラメフライと生姜焼きの盛り合わせ。
注文が入ってから調理するので揚げたてです。
分厚い切り身。
筋肉質で繊維は太く、魚というより鶏のささみや胸肉みたいな食感、味わい。旨味は強くて上品な味。カリッと揚がって油切れの良いパン粉衣がその繊細を邪魔せぬステキ。
生姜焼きは豚バラの薄切り肉を中華鍋でジャジャンジャジャンと炒めて作る。醤油味でもソース味でもケチャップ味でもなくてあくまで生姜味。豚の持ち味と脂の旨みが際立って、大きく切った玉ねぎのザクザクとした歯ざわり、歯ごたえもまたオゴチソウ。
肉をまとめて数枚をご飯の上にのっけて、カレー用のカイエンペパーをかけてパクっ。特徴のある辛みが豚バラ肉の脂をおいしくしてくれる。
千切りキャベツのドレッシング、ナポリタンでもたらこ味でもない不思議な味のスパゲティーも昔通りで見事な継承。いいなと思った、オキニイリ。
ところでこの店。昔はタナカくんともよく来てたけどランチタイムに来ると必ず「急かされてるみたいで落ち着かないんだ」って言っていた。ボクは早食いが得意だけれど、彼はゆっくり、丁寧に味わいながら食べるのが好き。周りの人が驚くほどのスピードでワシワシ食べていくのに気持ちが追われてしまう。
だから忙しくない時間を狙って来てたんだけど、食べログで高得点がつくようになり人気白熱。営業中はずっと忙しいお店になってしまった。それで足が遠のいてたなぁ。
いろんなことを思い出しつつ食べると自然とペースが落ちて、周りの人が次々先に食べ終わり席をたって入れ替わる。気持ち急かされ、タナカくんってこんな気持ちで食べてたんだなぁ…、って思ったりした。なつかしい。