ロイヤルがやっているのね…、と言われるなんて
日本橋三越の二階、婦人服売り場の奥にひっそりとある「カフェウィーン」。
ウィーン風のコーヒーとお菓子の専門店で外からみるでは想像できないゆったりとした大きな店で落ち着ける。
アインシュペンナーとカルディナールシュニッテン。
熱々のコーヒーの上にホイップクリームをたっぷり乗せたのと、モカクリームをフワフワのビスキュイ生地で挟んだケーキ。やわらかいのに生地の表面だけはザクザク壊れる感じがオモシロク、壊れてしまえばモカクリームと一緒になってフワッととろける。
芯の部分にベリージャムが挟まれていて、甘みに苦味、酸味のフリルがよきアクセント。
ガラスのカップを傾けてクリームの隙間から飲むコーヒーは、冷たいクリームで程よく冷めて飲みやすい。スプーンでカップにクリームを落として混ぜればウィンナコーヒー的なる味でホッと落ち着くオゴチソウ。
ところで知らない間にこの店がロイヤルホールディングスの運営になっていた。わかったのは紙おしぼりの包み紙がロイヤルホストで見慣れた「R」マークのものだったから。
グループで作っているからそれを使っているということと、ロイヤルという安心のブランドをアピールしたい気持ちがあってのことなんでしょうけど、隣の御婦人方がそれを発見して「あら、嫌だわ…、この店ロイヤルホストの経営なのね。ファミレスがこんなことやってるなんて」と言ってた。
ロイヤルというのはファミリーレストランだけじゃない、上等なレストランも手堅く運営できる会社ではあるのだけれど、あまりにロイヤルホストのイメージが強くてこういうところで損する。会社の人の感覚とお客様の感覚の間に生まれるこういうズレが、いろいろ悪さをするんだよな…、って思ったりした。むつかしい。
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