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アジフライのなんと分厚くおいしいコト
土曜日の昼。鈴新にくる。
平日は近所の人たちでほどほどにぎわう、のんびりとした店なんだけど、週末ともなるとわざわざ遠くからやってくる人たちで大賑わい。
到着したときは満席で、お店の外でちょっと待つ。
普通のとんかつ屋さんの定食類も多彩に揃う。けれどかつ丼がおいしいというので人気の店。
中でも「かけかつ丼」っていうのが独特。タレで煮込んで卵でとじるかつ丼じゃなくて揚げたてのカツの上に出汁でとじた卵をかけて仕上げるかつ丼。それを食べてみたいとやってくるのでしょう。3分の2くらいの人がそのかけかつ丼をたのんでる。
ひさしぶりにご主人拝見。最近は平日の夜に来ていて奥さんと息子さんの二人で切り盛りしているけれど、昼はご主人が表の作業をひとりでこなす。いらっしゃいませ…、ってハリのある声が聞けてホッとする。
ボクはアジフライとヒレカツの盛り合わせに、カキフライを一個つけた。そしたら次々、アジフライとカキフライの盛り合わせって、冬限定の商品が注文される。今日はアジフライの日…、って感じがするほど。
時間が少々かかります。注文を受けてから肉を切って揚げていく。手抜きなしの丁寧な仕事をするから。それにくわえてかつ丼って作業がひと手間、ふた手間増える料理。息子さんひとりで料理を作っているからどうしても時間がかかる。でもキビキビとした手際を見てるとお腹もすくしあっという間に感じるステキ。
お待たせしましたとやってきたボクの注文。
分厚く大きなアジのフライにひれかつ2枚、大粒の牡蠣のフライが一個別皿。
アジのフライが主役のひと皿で、これを目当ての常連さんが多いというのに納得します。
アジフライにはソース半分、醤油半分。
尾びれから一直線に箸を走らせ2つに割ってハフっと一口。
身はふっくらとやわらかで、細かなパン粉をぎっしりまといふっくら感が引き立つステキ。ソースや醤油をつけてもアジ本来の味や風味が損なわれない。アジの実力炸裂って感じがおいしい。オゴチソウ。
脂をほとんど感じぬさっぱりとしたヒレの味わい。
ちょうど一口大に切り分けられてて口に含むとカサッとパン粉衣が壊れ、サクッと歯切れて上品な旨みを残して消えていく。
サイドに添えられた手作りのマカロニサラダのおいしいことにもうっとりします。
大粒の牡蠣はおそらく自分が揚げられてしまったということに気づかないままフライになってしまったんでしょう。みずみずしくてプルンとなめらか。酸味の強いマヨネーズソースが添えられているけど、それを使わず食べても十分、牡蠣の旨みと塩味で味が整う。オキニイリ。
自家製のぬか漬け、熱々で豚の脂の甘みがおいしいとん汁といつも通りを食べてたのしむ。お腹も満ちた…、帰りましょ。