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おいしい担々麺が空から降りてやってくる

昼はひさしぶりに「okudo 東京」。

新宿御苑の近くにあって担々麺のおいしいお店。
夜は創作中国料理でお酒をたのしめるお店で昔は夜よくきてた。ひとりになっちゃったから今はお昼専門です。
男性だけでやっている店。ご主人は明るくほがらか。調理スタッフは黙々と料理を作る。と言ってぶっきらぼうなわけでなく、句点のような挨拶を要所要所でしてくれるのがステキに思える。よいお店。

厨房の前にカウンター。配管設備を通すために床を上げているからでしょう…、お店の人が高い位置にいる。

お客さまが見上げる、お店の人は見下ろす関係が嫌なお店もあるけれど頭の上に浮かんだ雲のように積まれた丼越しにお店の人が見える景色も乙な店です。料理が空から降りてくるような感じもたのしい。悪くない。

担々麺とパクチーサラダを注文します。

パクチーにハーブ野菜、きゅうりにトマトを油とお酢、ヌクマムを合わせたドレッシングであえたサラダに蒸し鶏たっぷり。
ドレッシングが甘酸っぱくて風味独特。
薄づきだから野菜の持ち味をこわさぬ味わい。
きゅうり、トマトにハーブ野菜を選って食べ、パクチーと蒸し鶏だけになったところで空から担々麺が降りてきました。

独特な担々麺です。
細いうどんのごとき太さのストレート麺。
赤いスープはサラッとしていて、胡麻っぽさもナッツっぽさも感じない。
麺をおりたたむようにしてスープに沈め、肉味噌、パラリと胡麻をほどこし仕上がっている。
うつくしいです。
はじめてこれを出会った時、ハズレかも…、って思ったものです。だって担々麺とは細い麺にクリーミーなスープがあってこそと思っていたから。
ところが今では思い出すといてもたってもいられなくなるほど好きな料理になった。

しっかりとした噛みごたえがある麺。なのにうどんのようにモチモチ粘るようなことはなく、ずっとキリッとした歯応えが持続する。太いから熱いスープの中にあってもコシやハリがなくならないのもいいところ。
スープはうま味どっしり、ほどよい辛みと軽い酸味がしみじみおいしい。
粗挽き肉を使った肉味噌がゴンゴン奥歯を叩いて潰れる感じもおいしく、麺なのに顎においしいって珍しい。
パクチーサラダをのせて食べると食感、味わいがにぎやかになる。担々麺のスープとパクチーってよく合うんです。香りがスープを華やかにして、モサモサとしたパクチーが麺のツルシコ感を引き立てる。

途中でお酢をたっぷり注いで赤唐辛子のから味を甘みにかえて飲み体を芯からあっためる。このスープなら全部飲んでしまえるのになぁ…、と思いながらも塩分過多が怖くもあります。

ちょっと残して席を立つ。


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