ハンバーグも鉄板焼も…。
新宿駅の西口側。JRの改札口がある地下一階から数段上がる。
ところがそこが駅前ビルにとっては地下1階という、無計画に開発されたどさくさ時代の名残の構造。
どこかフロア全体が屋根裏みたいな感じがするのがオモシロく、昭和ムードの飲食店が並んでいるのがオキニイリ。
新宿西口では再開発の計画が次々発表されはじめてる。
前から噂になっていたヨドバシカメラが超高層ビルを建てる計画はまもなく始動。
スバルビルも開発待ちだし、なんと小田急百貨店を中心とした一角丸ごと開発される。そのためまもなくこのメトロ食堂街がなくなっちゃうんじゃないかと言われていたりする。
さみしいなぁ…、新しくなるのがすべて悪いとは思わない。でもお金をかけたビルに入れるお店は裕福な会社の店だけ。どこにでもある街になったりするのはさみしい。もったいない。
さてさて今のうちにせっせとおいしいものを食べておきましょ。
万世グリルで肉にする。
ここにふたりでくると、いつもハンバーグと鉄板焼をたのんで分けてた。
しかもどちらもジャンボサイズ。
スゴく腹ペコなわけじゃなかったけど「ジャンボ」って言葉の響きがおじさん世代には贅沢な魔法の言葉のように感じて必ずジャンボ。
分け合い食べるとたのしくてペロリと食べてた。
今日はひとりでふたつそれぞれレギュラーサイズ。
表面カリッと自分の脂で揚がって焦げて、中はふっくら。デミグラスソースをたっぷりまとって下にはチェダーチーズがのっかりとろける。ナツメグの香りが昭和を思い出させる洋食屋さんのハンバーグって感じの味わい。好きだった。
もうひとつのメインは和牛切り落としの鉄板焼き。
精肉部を持ってる会社の店ですから、端材がたっぷり手に入る。それと野菜を炒め鉄板でジュージューさせてやってくる。玉ねぎ、もやし、キャベツ、にんじんと野菜の種類は豊富で多彩。味は塩と胡椒と最小限。芥子醤油のタレに浸して食べるのだけど、このタレがおいしい。
醤油と芥子だけでできてて余計なものが入ってない。最初は味が単純で、けれど食べてくださいうちに肉に油や炒め野菜の風味が混じって味がぐんぐん良くなっていく。自分でタレを育てて食べてる感じがたのしい。
タレに浸した肉や野菜をご飯に乗せる。ご飯も徐々に育ってく。いりこの香りの豚汁も豚バラ肉がたっぷりはいってまるでご飯のおかずのようです。オキニイリ。