新記でお昼。もやし炒めに排骨飯
昼に「新記」。カウンター席に座ると四谷三丁目の交差点が真下に見える。
今でも横断歩道をタナカくんが歩いているような気持ちがする場所。
汁なしワンタンメンを香港麺で作ってもらう。
何種類かのご飯ものと一緒になった気軽なセットが用意されてて、排骨飯を選んでたのむ。
まず排骨飯とスープが到着。
豚肉を油で揚げた排骨じゃなく、ここの排骨は蒸し料理。
ぶつ切りにした豚バラ肉を豆豉と一緒に蒸し上げて軽くとろみをつけたものをご飯にのっけたもの。
これ、タナカくんが大好きだった。
豚の脂が甘いうえ豆豉の風味とコクがおいしい。
セットの他に野菜も食べなきゃと黄金ニラともやしの炒め物を追加した。
塩と鶏ガラスープで味がしっかり整っていて味わいさっぱり。
それにしても野菜の炒め物のおいしいこと。強い火力で炒めるからでしょう…、野菜の水分が閉じ込められたまま仕上がっている。だからシャキシャキ。
中華料理で使われる中華鍋は底が丸い構造で、温められる場所が小さい。
底が平たい鍋を使うと「面」で熱が入ってくる。
中華鍋のような構造の鍋を加熱すると「点」で熱が入っていくから、強烈にしかも強力に炒めあげていくことになる…、って中国料理の調理人から教わったことがある。家でなかなかできない仕事。
そしてメインの汁なし香港麺。
極細の麺に中国醤油とオイスターソースのタレがからんで上には叉焼、海老ワンタンに青梗菜。
ネギがぱらりと散らかってこれもおいしい。
食べるラー油で辛みと風味をつけてザクザク食べる。極細なのに噛みごたえがあり、口の中で散らかる食感がここちよい。
排骨飯の上にもやし炒めをのせてむっちり排骨とシャキシャキもやしを一緒に食べる。
香港麺の上のワンタンをスープに浮かべる。
極薄の生地がスープの中でひらひら揺れて、口に入れるとするんとすべるようになる。餡はエビのすり身でムチュンと潰れる。スープは濃厚。お腹も満ちる。
いつも杏仁豆腐をサービスしてくれる。料理を食べ終わるタイミングでなにも言わずにそっと差し出されるガラスのボウルがうれしくて…。スベスベ系の杏仁豆腐。ほんのり甘いシロップも残さず飲んで、さぁ、帰る。