歌舞伎町がボクは好き

「東京のどちらにお住まいですか？」と聞かれることがある。
「新宿です」って答えると随分、にぎやかなところにお住まいですねって大抵言われる。
そういう人の頭には歌舞伎町猥雑な景色がイメージされているんでしょうね。
続けて「新宿のどちらですか？」と聞かれれば四谷と答える。
相手が東京に詳しい人ならば「丸ノ内線の四谷三丁目なんですよ」と答えるけれど、地方の人に駅の名前を言ってもその人の求める答えにはならないんです。

どこに住んでいるんですか？という質問の答えに人は住所や地番を求めない。
住んでいる場所のイメージを求めているわけで、例えば「港区」という答えからはおしゃれな町の高級マンションをイメージしちゃう。
例えそこが新橋の町外れの小便臭い路地の古いアパートだったとしても、それは多くの人の港区のイメージはないから思い浮かべたりしないのです。

新宿区は広い。
北は早稲田や高田馬場。
南は東京オリンピックのメイン会場になった国立競技場のある霞ヶ丘。
西には超高層ビルが立ち並ぶ西新宿があって東は神楽坂。
多様な町がひしめき合ってできている。
四谷は港区の赤坂、中央区のお屋敷街に接するおだやかな町。
交通至便でありながら静かで住みやすい町なんですけど「四谷怪談の四谷ですネ」って言われておしまい。

新宿LOVE、四谷LOVEの想いからスタートしつつ、今日は映画の話をいたします。

歌舞伎町の人情ドラマ「新宿野戦病院」