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バーニーズ新宿がラオックスになっちゃう、の「ナゼ」

バーニーズニューヨーク。
今でも渋谷、横浜、銀座、六本木、神戸、福岡に店がある。
ニューヨーク出身の高級百貨店。
日本進出1号店は新宿でした。

1990年の11月。
新宿駅のほど近くにバーニーズのために誂えられた瀟洒なビルの上から下が全部アメリカ。
物販だけでなく地下にはカフェ、最上階には「ルシェフメシャン」という名前のフランス料理のお店があった。
一階のコスメティック売り場は「アポセカリー」と名づけられて、調剤薬局を意味する言葉の通りどこか薬局っぽい独特な雰囲気があった。
そのアポセカリーは今も伊勢丹のコスメ売り場に受け継がれていて、そう、バーニーズニューヨークは伊勢丹が日本に連れてきたブランドだった。
伊勢丹がテレビ番組「ファッション通信」のスポンサーを資生堂と共同でつとめ、バブルに浮かれた時代の出来事。

時代はうつろいしばらく空き家になっていたバーニーズ日本一号店の建物がラオックスになっちゃった。
ファッションだけで大きな館を維持することは難しい時代です。
ラオックスといえばからスタートするも、2009年に中国家電量販店企業に買収されてからは総合免税事業にシフトした会社。
先端ファッションの館がインバウンドの館に変わる…。
今の東京を象徴するような出来事。
なぜバーニーズがこんなことになっちゃったのか。考えてみようと思います。


バーニーズは日本的な百貨店とはまるで別物

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