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ベーコンも旨い、脂も旨いし砂糖も旨い…、ドーナッツ
有楽町からはじまる朝。
丸ノ内線の銀座駅をおり、東に向かうと銀座。西に歩くと有楽町。
有楽町の駅高架下を通り抜けると丸の内のオフィス街の南の端っこ。オフィスビルの地下にあるオキニイリのはまの屋パーラーでサンドイッチでも食べようか…、と行ってみたらまだ暗い。
10時開店ということで朝ご飯には間に合わない。
ならばとオフィスビルの地下を出て、有楽町の駅前にある商業ビルの地下に行く。
クリスピークリームドーナツがやっていないかと来てみた訳です。
スタッフが店の外壁のガラスを脚立を立てて磨いてる。しかも同じフロアの他のお店は準備中。照明も暗くてここも準備中かしらと思って覗くとお客様がいる。営業中とやっとわかった。やっていた!
ただ店の中は静かでした。商業施設の中のお店は、施設自体がやっているのかどうかわからぬ状態では集客するのがむつかしい。もったいないなぁ…、って思ったりする。
朝食限定のドーナツをたのんでお供にアイスコーヒー。時間を少々頂戴しますと、まずアイスコーヒーと番号札をもらって着席。
今だけ飲み物にロータスビスコフがサービスでつく。ベルギー生まれのビスケット。コーヒーによくあう味で作られているということで、たしかに世界のいろんなところでコーヒーの横に置かれているのを見たりする。
カラメルっぽいビターな風味で歯ごたえ、口溶けともにたしかにコーヒーのお供によくできている。とはいえドーナツというお菓子自体がコーヒーによくあうお菓子と言われてるから、なんだか余分なサービスみたいに思えたりする。まぁ、もらえるものはもらっちゃえ…、と食べずにカバンの中に収める。おやつにします。
さて今朝のメイン。
ドーナツバーガー・ベーコン&チーズをもらった。
クリスピークリームドーナツのシグニチャーメニュー「オリジナルグレーズド」をベースにクリスピーベーコンをのっけてバーナーで炙って表面をカラメライズして仕上げたもの。
ドーナツは2枚に開かれ、間にチェダーチーズをたっぷり挟む。
それがとろけてドーナツ生地と一体となる。
このベーコンの状態は見事なもので、脂が透き通るまでカリカリに焼かれて仕上がっているのですネ。香りも重厚。噛むとひんやり、脂が唇、濡らしてたちまち揮発する。ブラックペパーの香りがピリッとさわやかなアクセント。
あぁ、体に悪いものってなんでこんなにおいしんだろう…、って心震える。おゴチソウ。
味もさることながら食感が背徳的です。前歯の間でクシュッと潰れ、揚げた油をジュワッとにじませ口の中へと飛び込んでくる。空気を含んで膨らんだ生地です。だから噛むとあっという間にちいさくなる。なのに舌が感じる存在感のすさまじいこと。ずっしり重たくどんなに大きなモノが口の中にいるんだろう…、と思って噛む。
するとこれがたちまちとろける。クリスピーなのにクリーミーというまさに店名の通りの食感、そして味わい。
クリスピーの正体はドーナツが表面にたっぷりまとった砂糖が溶けて再結晶化したもので、そこにベーコンのクリスピーが混じってく。口の中を油まみれにしていく甘じょっぱさに目が覚めました、体も覚めるオキニイリ。