雨の日のステックフリッツ
景色が煙るほどの雨が降ったり風が吹いたり。かと思ったらピタリと雨風とまって空が明るくなったりと、今日の天気はかなり気まぐれ。
雨がやんだタイミングにてちょっと歩いて昼ごはん。
「マガザンルージュ」にやってくる。
お店に入ったときにはノーゲスト。雨がやんだからでしょうネ…、次々お客様がやってきてお店はたちまちにぎやかになる。
さぁ、何を食べようと黒板を見る。
鮮魚のポワレと渡り蟹のトマト煮なんてメニューがあって惹かれるも、やっぱりステックフリッツが気になりました。
それにする。
それにしてもいつも気になるのが「ワンちゃん用の鹿のアキレス腱￥３００」。ワンちゃんにやさしい店で、今日も小さなワンちゃん連れのお客様がいる。悪くない。
スープにバゲット。
今日のスープは冷たいかぼちゃのポタージュで、甘くてぽってり。
生クリームの風味とコクがかぼちゃの甘みをひきたてて、冷たいんだけどお腹がポカっとあったかになる。
オゴチソウ。
ハラミの焼き加減はいかがなさいますか？というので、おまかせしますと答えます。
オーナーシェフのお店では、お店の人がおいしいと思うものをおいしいと思う状態で食べなきゃ損…、って思っているからすべておまかせ。
こんがり焼けてやってきます。
オリーブオイルと塩にレモン酢で仕上げたリーフサラダ、フレンチフライがたっぷりついてひと揃え。まずはサラダをモサモサ食べて、そしてメインのハラミのステーキ。
自分の脂で表面がザクザク、揚がったようになっている。
ナイフを当てると跳ね返す。力強くてたくましく、けれどそっと引いたり押したりするとススっとナイフが中に沈んで切れる。
その断面はきれいなロゼ色。色っぽい。
噛みごたえがあって肉汁じゅわりと滲んで口を潤す。塩と胡椒と脂で味はしっかり整い、焦げた脂の香りが旨い。
フレンチマスタードが小さなココットにどっさり一杯。たっぷりのっけて食べる。辛みを味わう和芥子と違ってフレンチマスタードは酸味がおいしい調味料。それだけ食べると辛みはあるけど、ハラミの脂と出会うと辛みがうま味をひきたて酸味が前面に顔をのぞかす。フレンチフライをお供にパクパク。
しっかりお腹が満たされて、食後のコーヒー。オゴチソウ。